薙刀式の同時押し実装は、
「Aを押しながらB、Bを押しながらAのどちらでも可」
のアルゴリズムを採用している。
これがとてもいいんだよ、って話。
文章を書いていると、
濁点シフトとか拗音シフトなんてどうでも良い瞬間が訪れる。
つまり内容のことに集中していて、
打ち方なんてどうでもいい、という瞬間。
打鍵のことに頭を使ってられないという時。
そういうときに、この「一方を押しながら他方を押す」のが丁度よい。
あんまり考えなくてよいからだ。
一回押しっぱなしにして、
ちょっと考えて、
そうだ濁点(や拗音)だった、
という風にちょいとだけ考えれば、
離さずに濁点化や拗音化が出来るのが、
これの良い所である。
離し入力で確定するからね。
とくに、薙刀式で打ったことのない言葉の流れのときにこれは重宝していて、
新しい言葉を打つときも、これは使えるのが便利。
普通の配列だと、
その運指で打ったことのない言葉を練習しないと、
すっとは打てないが、
薙刀式なら、「濁点後置」のような感覚で、
濁点化、拗音化、外来音化、半濁音化が可能な為、
とりあえず指を動かして、
その言葉を練習することなく、
文章を打っていけるというのが利点。
これが蓄積すると、そのうちそれが無意識化されるだけのこと。
この、半意識→無意識のプロセスがあるおかげで、
実戦がすでに練習になっているのがいい所じゃないかなあ、
と、初めて打つ言葉が出てきている一方で、
考えていた。
とくに清濁別置の配列だと、
濁音と静音で運指を変えなければならず、
その学習負担(スムーズに打てるほかの言葉くらい、それもスムーズに打つ)
を考えると、
そこに至る手間をずいぶんショートカットしていて、
薙刀式は手間がかからない配列だなあと思った。
もっとも、何年もやってきた、
新下駄や飛鳥には負けるだろうとは予想する。
(いや、僕が十か月で1200字/10分に成長したことを考えると、
何年も薙刀式をやっていれば、
そこそこ行くのかも知れないけどね)
薙刀式の「同時打鍵」は、
飛鳥の同時かつ連続のアルゴリズムに近いので、
気軽にやっていける、というのも大きいだろうね。
通常の「〇ミリ秒以内に二打」
だと、打鍵が速くなると足かせに、
縮めると同時打鍵が難しい、
という根本的な問題をはらむけど、
薙刀式のアルゴリズムだと、
ゆっくりも打てるし、速くも打てるし、
ちょっと考えながら待っても打てるし、
「リズムを変速できる」という利点があると思う。
人は一定のリズムで思考しているわけではない。
考えがまとまらないときもあるし、
打ちながら言葉を引き出そうとしているときもある。
そういうときに、薙刀式の同時押しはフォローが効くような気がする。
ちなみに「〇%重なっていたら同時と判定する」
というアルゴリズムは、
現在実装しているDvorakJでは出来ないので試していない。
これらの同時押しアルゴリズムに名前を与えたい。
そうすれば比較議論がしやすいのにね。
同時押しは、
ゲームのような感覚で打てるはずだ、
という何となくの発想で生まれたものだろうけど、
ゆっくりやる分にはいいけど、
速いペースでやり始めると足かせになる時がある。
月の二打鍵の「ロールオーバーしてもいい」に、
ちょっと憧れがあるが、
二打鍵があまりにもめんどくさいので、
これ以上追及はしていない。
高速打鍵領域においての、
二打鍵系の配列の詰めはちょっと興味がある。
「逆順も可能」にすると、
薙刀式のそれとたいして変わらない感覚になるんだろうが、
それって難しいとは思うので。
なんにせよ、
静音だけで単打とシフトを配置して、
濁音半濁音小書き拗音外来音を、
それぞれの同時押しキーと同時押しして打ち分ける、
という、
薙刀式ってこれまでの配列とは違う、
特殊な考え方なんだなあと思う。
2018年10月16日
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