2018年10月16日

パンチラ

良く僕がパンチラだというものの例を挙げてみる。


・人類よりはるかに巨大な人骨が見つかった。
 これは旧世界の遺物で、現代に巨人族が復活する前兆だった。
 →ほんとに巨人族が出てくると面白く無くなる。

・フェラーリにあこがれた。その曲線、その華麗さ、そのモンスターエンジン。
 どんなにかその疾走を求めていただろう。
 →実際に手に入れてみると、うるさいしメンテがめんどいし、
  走れるところなんてそんなにない。

・ミステリアスな女に惚れた。あの女は何を考え、何をしているのだろう。
 →付き合い始めたら面倒な性格だし、
 意外と頭が悪いことが多くてがっかり。

・春の新生活が始まる! どんなにか希望が多いだろう!
 →知り合った人たちはぎすぎすした人間関係があり、
 色々なぼろが出始めるとここは最悪の場所だと思うように。

・最年少記録を破る、とんでもない神童が現れた。以後この界隈はどうなるんだ?
 →成長したらたいしたことなかった。(例 ハンカチ王子)

・この曲、前奏はすごい上がるけど、そのあと微妙。


これらの共通する特徴は、
「まだ全貌を知らない状態で、
想像だけで良いように妄想が膨らみ、
実際のそれをちゃんと知ると、
その想像を下回る」
ものである。

同棲とかでもそういうことあるよね。


パンチラは、見えそうで見えないのがよい。
丸見えは面白く無いし、
脱いでしまったらたいしたことのないものが鎮座している。


もしチラ見せで引っ張るようなものがあると、
人は想像し始める。
で、実際のものよりも期待することがある。

問題は、これを使って詐欺するやつがいることだ。
予告編詐欺、パネマジとかはこれにあたる。

更にひどいのになると、
引っ張るだけの為にこれを使い、
あとでそれを回収しきれなくなる。
更に悪質になると、
引っ張る事だけが目的になり、中身なんて用意しなくなる。
「ファイアパンチ」は悪質でかつ実力がないものだったし、
「エヴァ」は一級品のパンチラである。
(新劇版は未見)


出オチならまだましだけど、
パンチラはパンツを見せることが前提で動くから、
最初のワクワクを越えられないのなら、
やめたほうがいいと思う。

それでも今だけでもいいから受けたい、
というやつが、悪質な詐欺を働くことになるのだ。

僕はそういうやつを許さないし、
今後も信用しない。


短期的には、パンチラは効く。
しかし長期的には馬脚を露す事になる。
どっちを取るか、ということだけだ。

本当に良いのは、
パンツの中身を充実させてから、
上手にパンチラ計画を立て、
期待を越えていく本編を作ることだ。

羊頭狗肉という言葉がある。
そうなるべきではない。
posted by おおおかとしひこ at 15:32| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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