楽しい遊びではなく、
ハンドルがきっちりハマってるのではなくちょっと緩めになっている、
緩衝としての遊びのほうだ。(英語ではどっちもplay)
配列そのものに遊びはない。
あるとすると、キーの緩さや手の置き方や打ち方。
僕がNiZを絶賛しているのは、
押下圧が35と世界最軽量(クラス)であることに加えて、
キーに遊びがあることだ。
リアルフォースの30gはこの遊びが小さい。
つまり機械的で正確なタイピングを求める機械だということ。
ドイツ車のような厳格な感じか。
僕はそれじゃ疲れると考える。
キーの上下に対して、左右の遊びがあったほうがいいと。
NiZは、中華の品質管理的に厳密な精度が出ないのかも知れないし、
狙って作ったのかも知れないし、
本当のところはわからないけど、
軸に対するブレの遊びが、長時間打鍵にちょうどいい。
フニャフニャだと言っている人や、
打鍵に高級感がないと言っている人は、
「遊びのない厳格な動作」が至高だと考えるのだろう。
だけど、
遊びがないと同じ筋肉ばかり使うから、
すぐ疲れるのは明白だ。
薙刀式は一日一万字創作に耐えうる配列が目標で、
一日やる分には既に可能である。
問題は「毎日一万字」が出来るかどうかだ。
一日出来ても次の日に疲れたり、
腱鞘炎が悪化するようでは良くないと考える。
で、配列の方で遊びを作ることはできない
(何通りか打つ方法があるといいと最初は考えたが、
人間は楽な方にいくので、
複数通りの一番楽なのを無意識に選択してしまう。
複数通りは、対疲労に関していうと有効ではない)
ので、
手の置き方やキーボードのセッティング、打ち方などに、
遊びがあるほうが長い間もつと思う。
つまり、
1ミリもずれないように正確に手を置き、
1ミリもずれないように正確な打鍵姿勢を取ることは、
長時間タイピングには害悪である、
と考えるようになった。
むしろ、適度に寝返りを打てるように、
範囲を決めて考えないといけないと考えている。
手を左右対称に構えるべきか、非対称で良いのか、
手はベタ置きか、浮かすのか、
親指は横に叩くのか、掴むのか、
についても、
全てを寝返りを打ちながら打てていけるようにするのが、
いい配列なんじゃないかと考えている。
無意識に姿勢を変えてしまうので、
なかなかそこを意識化することは出来ないので、
ちょいちょい自分の手元を撮影して、
自分の意識と違うところを観察している。
たとえば、
親指を伸ばそうとする時、小指が無意識にピンとなるぞ、とかね。
薬指小指の連続では、小指を伸ばすことで薬指を縮めてるぞ、とか。
手のバランスを取ろうとして、
カウンターウェイトを作る自動スタビライザーになってるなあと。
こういうことは、
配列だけを見ていても気づくことはないし、
今まで一度も議論されてないかも知れないね。
で。
そういう遊びを許容する文字の並びと、
そうでもない文字の並びがあることに気づく。
法則を見つけてないので言葉にできないが、
現在調整中のv10のいくつかのバージョンでその差を感じることがあった。
いまは左小指がその中心になっていて、
左小指の中心を中段でなく下段に変えてみたんだけど、
そうすると手のひねりに関して、
左手に遊びが生まれた気がする。
左手は左にひねっている状態だから、
小指中段をホームにしたとき小指下段を打つのは大変つらい。
それよりも左小指のホームは下段でいいんじゃないか、
ってやってみると、
わりと遊びが増えて楽になった感じ。
僕はずっと中段=ホーム段の神話に違和感を感じていて、
それは他の人よりも小指が短いからかも知れないが、
とにかく指の長さが違うのに「一律中段ホーム」に無理がないかなあ、
と考えている。
かといって下段ホームに構えるのも変で、
どっちがメインでもないという頻度調整があると、
遊びになるんじゃないかなあ、
という仮説。
左小指が上下にずれると、
人差し指はF固定だから、
左親指の位置が左右にずれて、
左手の回転がずれて、
結果遊びになるんじゃないかと考えている。
一日一万字打ったと明言してたのはRayさんだけで、
他の作者は一日何千字打つのか興味がある。
僕が最初飛鳥に手を出したのもそういう理由で、
挫折したのは手が合わなかったからで、
何が合わなかったかについては、まだ考察しきれていない。
(最終版じゃなくて、途中の安定版21c-290をチェックし始めたのも、
そういう興味から)
手の置き方がこれでいいのか?
キーボードのセッティングがこれでいいのか?
なぜそれがベストの手の置き方になるのか?
について、経験談はあるけど理屈はなくて、
参考になるのがあんまりないのがなあ。
とりあえず試してみたことや、
成功失敗については、
逐次このように記録しているので、
後学のためになるかと考えている。
2018年10月17日
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