2018年10月18日

デジタルは人を幸せにしない: 洗練

洗練は、アナログとデジタルで逆の説。

絵を描くことで考える。


デジタルの絵のすごいやつは、
レイヤーやオブジェクトやエフェクトがふんだんに使われたやつだ。

一方、アナログ絵のすごいやつは、
いかに単純な線で一発でそれを表現するかだ。

洗練の方向が逆だと思った。

デジタルは足し算が洗練。
どんなフィルタをどんだけ詰んだか。

アナログは引き算が洗練。
たくさんかかる手間をいかに単純化するか。


キン肉マンの超人は、
昔のデザインの方が洗練されていると僕は思う。
最近の超人はゴテゴテと色々なものがついていて記憶に留まらない。

怪獣のデザインも似たような感じをうける。


デジタルは足し算しかしてない。
引き算したらレイヤーが貧弱なのがばれる。

アナログは引き算しかしてない。
足し算して行ったらカオスになるものを、
いかに整理するかが肝だ。


デジタルはほんとうに人を幸せにしてるのか?
デジタルの良さは否定しない。
しかしアナログの良さをスポイルしているならば、
デジタルは人をほんとうに幸せにしてるのかな。



最近の仕事でも、
足すばっかりで、
ちっとも纏めたり引き算しようとしないのが増えたね。
アナログなら「面倒だからこうしよう」
とひとつに収斂していくのだが、
デジタルだと「コピーして微調整すればいいじゃん」
と無限足し地獄が多いように思う。

現場だけがデジタルに悲鳴をあげている。
posted by おおおかとしひこ at 22:49| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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