順当な展開は退屈だ。
面白い展開ってのは、
たいていネジの一本や二本外れたほうがいい。
順当な展開とは、
まともな正攻法でもあるが、
逆にいうと「読める」ということだ。
Aの次にBになって、Cなんだろうなあ、
と予測が立ってしまうわけだ。
これはダンドリになってしまう。
収まりのいい、小さくまとまったものになってしまう。
展開は揺さぶるべきだ。
なるべく振り幅を大きくとること。
あそこからあそこに飛ぶのかよ、
ということに工夫をすること。
おそらくこれは初回で作りこむのは難しい。
プロットを考えるときには、
順当な展開で最後まで行くといい。
それは、矛盾や無理がない、
まともなストーリーの保険になる。
それが一回繋がったら、
あとはなるべく振り幅を大きくとることだ。
場所に振り幅をつくるのか、
感情に振り幅をつくるのか、
人間関係に振り幅をつくるのか、
起伏に振り幅をつくるのか、
人数や規模に振り幅をつくるのか、
それはストーリーによって異なるとは思う。
主人公が最初にバイトする場所?
第一稿はパン屋さんやコンビニだろう。
とんでもない展開にするなら、
死体洗いとか、AVのADとか、デモのサクラとか、
高所作業員とか、格闘技イベントのヤラレ役とか、
意外なものをぶっこんだっていいのだ。
(そしてその為だけに取材に出かけるのである)
それが淡い恋のストーリーであればあるほど、
落差が出てきて振り幅が大きくなるかもね。
(逆にコメディって分かってるなら、
いきなり辛気臭いバイト、閑古鳥の鳴く質屋とかがいいかもだ)
これが頭から書いていたらどうやって展開して落としに行くのか、
カオスになってしまうが、
一回線が繋がったプロットなら、
いくらでも振り幅を大きくするように改変できるだろう。
頭と尻が決まってさえいれば、
途中はいかようにでもできる。
読める順当な展開はつまらない。
なるべくぶっ飛ぶべきで、
その驚きは展開のスパイスになる。
(前書いた話では、東京の引きこもりの部屋から、
ヒマラヤ山脈まで展開を飛ばした。
ちなみに次回の「てんぐ探偵」はなかなかの舞台展開を用意してある)
2018年10月20日
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