2018年10月20日

展開はとんでもないほうがいい

順当な展開は退屈だ。

面白い展開ってのは、
たいていネジの一本や二本外れたほうがいい。


順当な展開とは、
まともな正攻法でもあるが、
逆にいうと「読める」ということだ。

Aの次にBになって、Cなんだろうなあ、
と予測が立ってしまうわけだ。

これはダンドリになってしまう。
収まりのいい、小さくまとまったものになってしまう。


展開は揺さぶるべきだ。

なるべく振り幅を大きくとること。
あそこからあそこに飛ぶのかよ、
ということに工夫をすること。

おそらくこれは初回で作りこむのは難しい。
プロットを考えるときには、
順当な展開で最後まで行くといい。

それは、矛盾や無理がない、
まともなストーリーの保険になる。


それが一回繋がったら、
あとはなるべく振り幅を大きくとることだ。

場所に振り幅をつくるのか、
感情に振り幅をつくるのか、
人間関係に振り幅をつくるのか、
起伏に振り幅をつくるのか、
人数や規模に振り幅をつくるのか、
それはストーリーによって異なるとは思う。

主人公が最初にバイトする場所?
第一稿はパン屋さんやコンビニだろう。
とんでもない展開にするなら、
死体洗いとか、AVのADとか、デモのサクラとか、
高所作業員とか、格闘技イベントのヤラレ役とか、
意外なものをぶっこんだっていいのだ。
(そしてその為だけに取材に出かけるのである)

それが淡い恋のストーリーであればあるほど、
落差が出てきて振り幅が大きくなるかもね。
(逆にコメディって分かってるなら、
いきなり辛気臭いバイト、閑古鳥の鳴く質屋とかがいいかもだ)


これが頭から書いていたらどうやって展開して落としに行くのか、
カオスになってしまうが、
一回線が繋がったプロットなら、
いくらでも振り幅を大きくするように改変できるだろう。

頭と尻が決まってさえいれば、
途中はいかようにでもできる。

読める順当な展開はつまらない。
なるべくぶっ飛ぶべきで、
その驚きは展開のスパイスになる。


(前書いた話では、東京の引きこもりの部屋から、
ヒマラヤ山脈まで展開を飛ばした。
ちなみに次回の「てんぐ探偵」はなかなかの舞台展開を用意してある)
posted by おおおかとしひこ at 14:07| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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