このさじ加減は難しい。
ファンタジーすぎれば漫画やラノベになってしまい、
実写のストーリーの意味がない。
リアル過ぎれば、しみったれたそのへんのよくある、
半径2メートルの話になってしまう。
僕は、少しファンタジーなシチュエーションに、
リアルを放り込んで洗濯機のようにぐるぐる回すといいと考えている。
あまりにもファンタジー過ぎるのは、
漫画や小説やラノベに任せるのが良いと思う。
それは実写映画脚本でやるべきことではない。
とはいえ、アベンジャーズみたいな映画も出来るわけで。
マーベルの映画が成功しているのは、
そのSFXもあるけれど、
実際には脚本だ。
設定だけはファンタジー漫画のような場所に、
リアルな人間像が放り込まれて、
リアルな反応をするから、
地に足がついた、とんでもない物語が生まれるのだと思う。
ドラマ風魔では、
とんでもない車田ワールドなのに、
「警察に相談した方が良いのでしょうか」
なんて急に現実的なセリフをぶっこんだ。
この、
「その世界に現実の人が生きている感じ」が、
実写映画ドラマの一番の面白みであると僕は考えている。
だからシチュエーションはとんでもないが、
反応はリアル、
というのが理想だ。
にも関わらず、
シチュエーションはリアルで、
反応はファンタジー、
なんてのがよくあるよね。
身近なものしか描けないくせに、
人生経験が足りなくて、
人間を想像で書いている証拠だと思う。
雑な例を出せば、
「処女が初セックスでいきまくり」
なんて感じか。
ファンタジーがみんな好きなのは、
後者ではなく前者である。
それを覚えておいて、作り出すことだ。
2018年10月21日
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