出オチとは、そこがピークでそれ以降がないこと。
じゃあ要するに、活躍場面を作れば良いのだ。
ただ活躍させたってダメだ。
活躍のキャラを立てることが重要だ。
それは要するに、
「オリジナルな活躍の場面を作れ」ということである。
ただ闘うとか、ただ勝つのではダメで、
独特のキャラの立った戦い方をするとか、
独特のキャラの立った勝ち方をする、
ということである。
車田正美はそのことが得意な、天才的な漫画家だった。
大概必殺技に還元されたけど、
戦い方そのものが独特なキャラ、
例えば支那虎は最高だ。
なぜかリーゼントやシブい顔のビジュアルだけでなく、
右手が使えない、神技的ディフェンスからのローリングサンダーは、
「厳しい父に育てられ、
真剣で作った扇風機の隙間をぬって玉を取れと言われ、
失敗して右手が動かなくなった」
という出オチを凌駕するキャラの立ち方である。
こういうキャラが一人でもいると、
その作品の財産になるよね。
つまり、出オチは点であり、
活躍は線なのだね。
このパターンは必殺技も含め、
今でもジャンプの基礎型として機能している。
勿論、
これはもっとリアルな文脈でも可能で、
それは活躍をリアリティのあるものに、
グラデーションを変えていけばいいだけのこと。
漫画的な活躍にするのか、
リアリティある活躍にするかは、
あなたのさじ加減だろう。
たとえば現実の文脈なのだが、
ルーデルの活躍は漫画的だ。
ルーデルの人生を映画化すればそんなアホなと言われるが、
実話なんだからしょうがない。
もうちょっとリアル寄りに、
という指示ができない例ではある。
この辺りの、リアルから漫画的までは、
あなたがコントロールするべき部分だ。
出オチを防ぐなら、活躍させればいいんだよ。
作者が活躍させる実力がないから、
出オチ止まりになっている、
というのが正確なところかもしれない。
2018年10月24日
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