2018年10月24日

出オチにしない為には、活躍でキャラを立てればいい

出オチとは、そこがピークでそれ以降がないこと。
じゃあ要するに、活躍場面を作れば良いのだ。

ただ活躍させたってダメだ。
活躍のキャラを立てることが重要だ。


それは要するに、
「オリジナルな活躍の場面を作れ」ということである。

ただ闘うとか、ただ勝つのではダメで、
独特のキャラの立った戦い方をするとか、
独特のキャラの立った勝ち方をする、
ということである。


車田正美はそのことが得意な、天才的な漫画家だった。
大概必殺技に還元されたけど、
戦い方そのものが独特なキャラ、
例えば支那虎は最高だ。

なぜかリーゼントやシブい顔のビジュアルだけでなく、
右手が使えない、神技的ディフェンスからのローリングサンダーは、
「厳しい父に育てられ、
真剣で作った扇風機の隙間をぬって玉を取れと言われ、
失敗して右手が動かなくなった」
という出オチを凌駕するキャラの立ち方である。

こういうキャラが一人でもいると、
その作品の財産になるよね。


つまり、出オチは点であり、
活躍は線なのだね。


このパターンは必殺技も含め、
今でもジャンプの基礎型として機能している。


勿論、
これはもっとリアルな文脈でも可能で、
それは活躍をリアリティのあるものに、
グラデーションを変えていけばいいだけのこと。

漫画的な活躍にするのか、
リアリティある活躍にするかは、
あなたのさじ加減だろう。


たとえば現実の文脈なのだが、
ルーデルの活躍は漫画的だ。

ルーデルの人生を映画化すればそんなアホなと言われるが、
実話なんだからしょうがない。
もうちょっとリアル寄りに、
という指示ができない例ではある。


この辺りの、リアルから漫画的までは、
あなたがコントロールするべき部分だ。


出オチを防ぐなら、活躍させればいいんだよ。

作者が活躍させる実力がないから、
出オチ止まりになっている、
というのが正確なところかもしれない。
posted by おおおかとしひこ at 13:49| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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