だったら締め切りを設定すればいい。
来週までにプロット、
月末までに第一稿、
年内に完成な。
仕事とは違って、
芸術性のある作品は、締め切りがない。
芸術性というのは難しく考えちゃいけない。
「誰かの依頼によって頼まれたもの」ではなくて、
「自発的にこれがいいと思ったから作ったもの」が、
芸術性の定義だと僕は思う。
ついでにいうと、
他人がその価値がわからないのはよい芸術ではなく、
みんながその価値を分かるのがいい芸術だと思う。
解説がなくても分かるのがベストだけど、
みんなが分かるために解説があり、
それによってゴールにたどり着けるのなら、
解説はじゃんじゃんしたほうがいい。
で。
そういうものって、
いつ降って来るか分からない。
生涯に何本書けるかわかったものでもない。
そして技術というのは、
毎日書いてないと落ちて行く。
じゃあさ、
毎日書けばいいのさ。
それが出来ないのは、人間が怠惰に出来ているからだ。
締め切りがないと書けないよ、という人はとても多い。
じゃ年内目標でなんかやれや。
もちろん、作業見積もりが大事だから、
年内にやりきれないものを年内目標にしたってしょうがない。
来年三月までかかるなら、それを締め切りにしなさい。
一番良くないのは、
「今募集してるからなんか書いて」だと思う。
アンタのタイミングに合わせて、
歴史に残る発明ができるわけないじゃんか。
僕は、仕事(締め切りがあり、誰かの依頼によるもの)と、
作品(素晴らしい思いつきによる自主的な芸術)は、
分けて考えてもいいと思っている。
仕事は仕事。作品は作品。
もちろん、作品が仕事に、仕事が作品になるのはとてもいいこと。
しかしそれらが噛み合わないときもある。
それでも、作品はコツコツつくるべきだ。
誰にも評価されなくてもだ。
あなたが価値があると思い、
みんながそれを理解したら、
世界が良くなると思ったら、
その芸術はつくりなさい。
僕はコツコツ「てんぐ探偵」を書いている。
仕事ではない、純粋に僕の作品だ。
小説は初めてで、
最初の方は下手くそで、いますぐ書き直したいけれど、
(最近は初期に比べれば随分ましになってきた)
まずは完結108話まで書き下ろしたいのだ。
誰に頼まれたわけでもないけれど、
こういうことはやるべきだ。
僕は仕事が暇になった隙をついてやっていて、
最近暇が多いから(笑)、
成立してることではあるけれど。
やりたいとおもったらやれ。
やりたいのにやる気が起きないなら、
締め切りを作って動いてみろ。
幸い、日本には季節の節目がある。
次の節目までに何をするか、考えればいい。
あなたのアイデアノートは白紙か?
手塚治虫は何十冊もアイデアだけを貯めていて、
いつも使う機会を狙っていたそうだ。
手を動かさない奴は作家じゃなくて、
ただの評論家だ。
とにかくやり続けてればバカでも上手くなる。
これは世界の真実で、
上手い人とは、上手くなるまでやった人のことだ。
そこに膨大な時間がかかっている人のことだ。
イチローが何回素振りをしたのだろう。
手塚治虫は何回線を書いたのだろう。
それぐらいやってなお下手なら、ようやく諦めなさい。
まだその1/10もやってないなら、
年内にひとつ、そこまでやってみなさいな。
ちなみに僕の年内目標は、
てんぐ探偵の第6章までのリライトを終えて、
発表可能状態にすることだ。
これが出来れば来年三月まで毎週更新が可能になる。
依頼が来てから書こうなんておもってちゃ、
回転する作家にはなれない。
いつも回転していて、合間に依頼を入れるくらいが丁度いい。
2018年11月10日
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