2018年11月15日

前半戦のエピソード、後半戦のエピソード

いろいろなエピソードが物語には入っている。
それは前半的なエピソードか、後半的なエピソードかに、
わかれると思う。


前半的なエピソードというのは、
キャラクターの登場や第一印象を作るためのエピソードである。
設定のためのエピソードといってもよい。
初めて登場した人物、組織、
アイテム、世界観を、
エピソードとともに紹介して設定するのが、
そのエピソードの役割だと考えられる。

一方、後半的なエピソードというものは、
それらを設定したことが前提となっているものが多い。
「実はこれとこれがつながっていたのだ」
「表面的にはそうだったが、本当の所はこうなのだ」
「秘密が明かされた」
「抱えていたものが暴露された」
「新たに繋がったことでこう変化した」
などが多いような気がする。

つまり、ざっくりいうと、
前半は設定、後半はどんでん返しだ。
(ものすごいどんでん返しでなくても、広義のどんでん返しかもしれない)


新しいことが起こらないのは、展開と言えない。
だから後半における展開というのは、
「それまで作ってきたことが、変わっていく」
でなければならない。


だから一回つきあったカップルは分れるし、
別れたカップルは元鞘に収まったりする。
何かが変化したり、新しい事実で考え方が変わったり、
ということでだ。
そういうエピソードにおいて、
設定と、それを利用したどんでん返しのペアになっている事を、
確認するといいだろう。


あなたの書くエピソードは、
前半戦のものなのだろうか?
後半戦のものなのだろうか?
どっちでもないのだとしたら、
単なる点のエピソードになってしまっていて、
線になっていないかもしれないね。

どっちでもないのなら、
削るか、前半戦的にするか、後半戦的にするかに改変すると、
ぐっと良くなるかも知れない。
posted by おおおかとしひこ at 00:01| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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