もちろん僕はタイパーを目指しているわけではない。
タイピングに元々苦手意識があり、
Qwertyローマ字やJISカナだとしんどいから、
独自配列を勝手に開発してきたわけだ。
しかしそのデフォを、極めた人たちがいる。
「僕の行けなかった世界線の果て」を、中野で見てきた。
薙刀式作者が見てきた、リアルフォースタイピングチャンピオンシップ2018。
ゲーム的にはとても面白かった。
逆転に次ぐ逆転は、ゲーム的に洗練されていたように感じる。
正確性をめぐる戦略もある。
見てて面白いのは事実。
(でもプレイヤーに双方の正確率は視認しづらいのではないだろうか。
画面レイアウトは大会用のものを考えたほうがいいだろう。
そもそも打鍵に必死だろうしね)
ゲーム的には、
カナ入力の正確性を取り戻す容易さとローマ字のそれが、
バランスが悪すぎるように思う。
ここを同程度になるようにするともっと面白くなるなあ。
(打鍵数優位もそんなになさそうだ。記号や英語が入ると特に)
統計的に1/1・7打というのを使って、
正確率を補正したほうがいいような気がしたね。
しかしこうなると、
ますます異種格闘技のようにしたほうが面白いと思うよ。
隅野さん、次は三年目だし、
親指シフトやDvorakやその他配列の参加解禁をしたらどうでしょう?
絶対盛り上がると思う。
(オンライン予選は不正摘発が難しいから、
当日予選を、たとえば午前中e-typingをして突破した人に対して、
午後に今日のようなトーナメントをやれば良いのでは。
かえうちやDvorakJややまぶきの使用を解禁して、
一打で2モーラ以上打つのを禁止すれば公平になると思われる。
あとは不正チェックのために、
使用ファイルの提出を義務付ければいいと思う。
大会後にちゃんと調べて、失格が存在するようにすればいい。
映像に写るし、あとあと不正が発覚するようなことは、
このネット時代にするやつはいないと思うし)
あと各自の運指を見たいので、
天井カメラが欲しいですね。
脇からテルさんの運指を撮っているカメラがあったけど、
あれじゃ良く分らないと思うので、
もっとがっつり見たいですなあ。
映像じゃ分からない、肉眼で手の動きが見たかったので、
観客席とカメラマンは分離してほしかった。
あと、
パームレスト使用者1名、というのは意外だった。
手首を浮かしている人は皆無で、
椅子のアームレストを使っている人1名、
キーボードを反時計に回して使っている人1名、
という感じでしたね。
リアルフォース使用者がほとんどの中で、
フィルコの赤軸が1名、
バッファローのパンタグラフが1名、
というのが印象的でした。
(あと当日予選ではhhkbもいた)
やっぱ有線なんだなあ、と普段無線なので不思議に見ていた感じです。
あと、キーボードをどれだけ奥にセッティングするかでもだいぶ個性があったような。
手前派と奥派が半々、といった印象。
遠くからだとスタンドを立てているかどうか視認できなかったけど、
スタンドを立てている人が半分はいたような印象を持ちました。
座り方は、低く座る人と、高く座る人と、色々いたような印象。
いずれにしても、おおむね腕が水平になるのを目的としていたような感じ。
あと、ほぼ全員が、
本気だからだろうけど、
全打鍵底打ちで、
こりゃ黒軸の出番はないなあ、という感じ。
打鍵音が派手に響くのは映像映えはするだろうけど、
あとあと手に響くだろうなあ、と思いながら見ており。
打鍵が軽いときにミスもなくスピードも出ていたので、
乗っているときは撫で打ちになっているのだろうことは想像できる。
しかし、実用入力と遠い事は分っていても、
あんな速度で原稿を書かないよなあ、
なんてついつい思ってしまいました。
逆に言うと、
タイピングゲームと配列の優劣は、
速くなると相関がないんじゃないか、
という仮説が強化されるような印象しかなかったです。
しかし、人は極めるとここまでいけるんだねえ。
単純にアスリートを見るような面白さがありました。
なんなんだよ1200KPM(秒間20打相当)……!
スローで解説とかがあるととてもいいけど、
そんなの見てる暇がないくらい、
ハイスピード競技すぎたのが印象的。
タイピングが音声を超える、
というのは、ある領域では真かも知れない。
実況が追い付かない場面がたくさんあったことがそれを裏付けている。
音声入力のほうが、タイピングが苦手な人にはいいかもしれないなあ。
だってこんなに人は指が動かないぜ。
(異種格闘技としては、音声入力もOKにするとどうなるのか、
ちょっと興味がある。
変換込みなら、だいぶいい勝負になるんじゃないか?)
そもそも僕はQwertyローマ字のタイピングがナンセンスだという立場で、
配列をつくり、入力を改善しようとしている。
この競技が常人離れしてればいるほど、
全ての人々が身につける能力としてのタイピングが常人離れが必要、
というパラドックスが起こってしまうよね。
ふつうの不器用なおっさんでも、
そこそこの速度になれる配列の方が、
僕は優秀だと思っている。
でも個人的には、
新下駄や飛鳥や月や親指シフトや薙刀式が、
ここで結果を出してくれると興奮するだろうなあ、
なんて想像してしまう。
スト2みたいで面白いと思うがね。
あと印象的だったのは、
結局ワーストスピードが速さを結果的に決めているような感じかな。
ミスらずにするすると書いているときが、
一番速い時だったような気がする。
自分の打鍵に生かさないとなあ。
2018年11月18日
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