2018年11月24日

【薙刀式】黒軸と薙刀式は相性が悪い

黒軸にようやく慣れてきた。
底打ちなんてしない。軽く打っていける。
この軽い打鍵は、NiZなどの押下圧が軽いキーとはまた違う軽さだ。
軽いというのではなく、軽快といってもいいのかもしれない。

しかしこの軽さを学ぶのに、薙刀式は相性が悪い。
なぜなら薙刀式は「離し入力」だからである。


同時押しの沢山のパターンによって、
拗音や外来音を定義している薙刀式は、
シフト方式もふくめて、
殆ど離し入力の配列だ。

これは同時打鍵のシフト判定の限界だ。

「あるキーが押されたとき、
他に何も押されなかったら単打、
他に何か押されたら同時押し」
という判定において、
「そのキーを離すまで同時押しがないこと」が単打の条件である以上、
「離す瞬間まで文字が確定しない」ということになる。

ということは、結論からいうと、
キーを離すまで文字が出ない。


同時打鍵のアルゴリズムを、
「押す、離すにかかわらず、
一定の時間以内に押しが入ったら同時とみなす」
という離し入力を問わない判定方法もある。
しかしその「一定時間」を、
80ミリ秒に取るのか、40ミリ秒に取るのかで、
ずいぶん打鍵感覚と文字を書く速さが変わってしまう。
(かつてはこれに振り回され、
結局この方式を捨てた。
各指が等価に動く人は気にならないかも知れないが、
僕は指の器用度が指によってばらつきがありすぎる)

ということで、
現在薙刀式は離し入力を採用せざるを得ない。


で、黒軸。

黒軸のアクチュエーションポイントの2mm
(底打ちフルストロークは4mm)を知るには、
押しで印字されるほうが望ましい。
そのほうが直感で分るはず。

離し入力では「押して離した時に印字」だから、
「どこまで押しこんだのか」という指の感覚とは、
ちょっと遠い感覚になってしまう。

だから、どこまで浅く触ればよいのか、
どこまで深くしなければならないのか、
それを知ることは、なかなかにむずかしいのだ。

それでも何万字か書くとだいぶ慣れてきた。
人間の適応力に感心する。


次のような段階的な慣れが必要かと思う。


1 人差し指、中指でまず2mmの感覚を養成。
2 薬指、小指で同様。
3 親指で同様。

人差指、中指は強く器用な指なので、
まずこれが出来るようになることだ。
薬指はわりと中指に従うところがあるので、
小指に比べると楽にマスターできる。

小指はなかなか難しかったのだが、
「中段キーを2mm押し下げると、下段キーに丁度小指が触れる」
というコツをネットで発見して、
押しこむ距離感を覚えることができた。
他の段のキーが基準になるとは、
これを知らなかったらなかなかできなかったかもしれない。
(中段が出来るようになったら、
下の段がない下段キーでも同様にできるようになった)

最後は親指だ。
力が強いため、すぐに底打ちしてしまっていたものを、
空白を何度も入力することで学ぶ。
(スペースもSandSの関係で離し入力になっているのが、
薙刀式のつらいところ)

これが出来るようになると、
軽く抑えたままシフトがかけられるようになる。
(連続シフトではまだ、底までじんわり押してしまう)

あとは同時押しなどで力を入れすぎないように、
2mmで止める感覚を養成していく。


最初は押しこむ距離で判断していたけど、
そのうち、
「これくらいのばねの反力が折り返し点」
という感覚が指でわかってくるようになる。
反発力が強い黒軸ならではだ。
押しこめば押しこむほど、バネは強く反発する。
その反発を指で感じながら、
「ここくらいまで沈ませればよい」
ということがわかってくるようになる。

これは同様のリニアである赤軸では、
反発力が弱すぎて判別が難しいかと思われる。
赤軸は底打ちして爽快、という感覚があるからね。

黒軸は逆に、一度も底打ちしないことで、
爽快に軽快に打って行く軸である。


NiZの35gの軸は大変よかったが、
底打ちを一回もしない、というのは相当に難しい。

指へのダメージは、
底打ちするほうがあるような気がするので、
NiZの軽い軸より、
黒軸でクッションになっているほうがいいような気がする。


ということで、ようやく黒軸使いになれたような感じ。
タイプウェルももうちょっとしたらNiZの記録を抜けそう。
疲れ方も違うような気がするので、
もうちょっと分かってきたら、
比較したいと考えている。
(メインキーボードをどっちにするべきか迷っている。
それくらいには、使えるようになった黒軸は良い)
posted by おおおかとしひこ at 20:11| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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