2018年11月25日

【薙刀式】離し入力でも、組み合わせがないと確定

DvorakJの仕様でありがたい部分が、
「シフト部分は離すまで文字を印字しないが、
シフト組み合わせが定義されてない文字を打つと、
直ちに確定して印字する
(離さなくてもロールオーバー出来る)」
という部分だ。

「ある」「ない」「する」の三大アルペジオは、
これがあることで早々に印字する。


たとえば「あ」。

一番大事と言っているわりに、
キーを押しただけでは印字しない。

「濁音同時押し」に使われているからである。
(勿論ほかに何も押さずに離すと、
直ちに「あ」が印字される)

「あ」を押している状態で「か」を押すと、
「が」が確定して印字に回る仕組みだ。

(ちなみに「あ」はシフトキー扱いなので、
連続シフトで濁音キーとして機能する。
「じが」なんかは「あ」を二回押さずに、
押しっぱなしで良い。
発見したときは画期的だと思ったが、
それほど出番はない)

ということは、
「あ」を押して、離す→「あ」印字
「あ」を押しながら、左手側の濁音になる清音を押す→濁音印字(「あ」を離す)
になる。

これが離し入力の仕組みだ。

でも、濁音にならない組み合わせ、
たとえば右手の音を押すと、
押した瞬間にただちに「あ」が確定し印字される。

これが割とスピード感を担保してくれている。
ロールオーバーが出来るということだ。


RTC2018で印象的だったのは、
みんなロールオーバーしかしていないということ。
ローマ字はその機構上、
無限にロールオーバー出来る。
秒間20打というめちゃくちゃに速い打鍵は、
「順番に押している」
ということが担保されていればOKで、
「離しは考慮しなくて良い」
という利点がある。

たしかに、ローマ字を打っていた頃には、
考えもしなかった「離しのタイミング」を、
同時押し系配列では考えに入れる必要が出てきて、
それが同時押し系が「最速ではないかもしれない」
と言われる所以だ。


でも実質、秒間20打鍵する場面なんて一生ないだろう。
離し入力を1打鍵扱いしても、秒間10文字書くことは、
そんなにあるわけではない。

要約筆記や速記者でない限り、
そのスピードはいらないと考えられる。

僕はタイプウェルで、
現在秒間4打ペースだ。
つまり分速240字だ。
実際こんなに速く打つことはない。

10分1200字(変換後)のペースでも、
秒間3打程度だろう。
このペースで書くと5000字が25分で書ける計算で、
文章を書く人から考えれば、
そんなペースで書いた5000字は、
内容がペラペラであることが想像できる。

5000字のボリュームを書くには、
もっと綿密な計画や、下調べや、
言葉を調べる時間があり、
小一時間は見るべきだと思う。
つまり、
書くことの大半はタイピングではない。

だから実際のところは、
秒間2打程度で、
文章を書くことには十分なのだ。

勿論これは、
「たいして内容のない呟きや日記を書く」
ことがタイピングの目的であればその限りではない。

それに最高速は速ければ速いほど、
打鍵に余裕があるのは良いことだ。
思考の湧き出る速度が一定ではないことは、
文章を書く人なら誰でも知っている。


秒間20打(カナ1.7に換算すれば秒12打)は、
「極める」ということにおいては、
e sportsとしての価値はあるし、
素直に尊敬できる。まじすげえ。

でも実用は、
秒3打なくてもいいような。


その速度に、同時押しは十分楽できる打ち方になる、
と僕は考えている。

ロールオーバーオールOKの月配列は、
タイピングゲームにおいては、だから速いと思う。

僕が見たいのは相変わらず実戦の文章創作で、
それではやっぱり秒間3打程度(平均)だと思う。


で、本題に戻ると、
同時押し定義のない部分でのロールオーバーで、
さっさと印字してくれるDvorakJの仕様は、
僕は素晴らしいと思っている。

新下駄配列は薙刀式よりも
同時押しに関して洗練されているから、
ロールオーバーが整理されている。
だから速いと思う。

僕は使いこなせなかったけど、
使いこなしてる人の日常を覗いてみたい。



何のためのタイピングだろうか?
ただ速いだけが目的ならば、qwertyローマ字最速
(ただし秒20打)と証明された。
僕は、文字が脳に追いついてないのが嫌で、
タイピングを学び始めて、
実用入力の速度を求めてここまできた。

そろそろタイピングゲームに興味をなくしかかっている。
(意地でもうちょっと続ける。常用SSがとりあえずの目標)
秒間4打あれば、カナ配列としては実用最速ではないだろうか(仮説)。


で、これぐらいあると、
離し入力だろうが関係なくなってくる。
ていうか、
もはや印字はあまりみていない。
ミスタイプは目でなく指で気づくし、
印字を見るのは同音異義や文節指定と、
これまでの文章を読んで流れを頭の中で整理する時だ。

今打っている印字を見ない、
真の?ブラインドタイピングになっている。


なので離し入力だろうが押した時に印字であろうが、
本質的にはどうでもいいんだけど、
押した時に出るのはやっぱり気持ちがいいよね。
自分のオペレーションにたいして瞬時に返って来ないと、
正しいかどうか分かりにくい。
離し入力は、どうしても山彦みたいな入力になる。

ということで、
DvorakJの仕様はわりとよい。
posted by おおおかとしひこ at 13:13| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。