2018年12月08日

取り返しのつかないことを起こそう

ストーリーの進展とはそういうことだ。

まだ元に戻れるところで色々やってても、
それはストーリーではない、とすら定義してもよい。


言ってはいけないことを言ってしまった。
やっちゃいけないことをやってしまった。
元に戻らないと知ってて覚悟してやる、言う。
壊す。
死ぬ。(人、モノ、組織など)
無くなった。
病気が発覚。
欠陥が発覚、犠牲者が出る。
大きな買い物をする。
捨てる。
なにかの決定を下す。
決定が下される。
これ以上の発言や行動を封じられる。
失敗した。
成功した。
敵が失敗した。
敵が成功した。
微妙な結果になった。
苦い結果になった。
一番嫌な選択肢に決まってしまった。
裁定は覆らない、すでに決定事項だ。
時間がない。
時間切れで、ここまでだ。
成功の芽が潰された。


思いつくまま書いてみた。
他にもたくさんパターンがあるだろう。

時間は戻らない。
覆らない。
だから前に進むしかないのだ。
起こったことに、ショックを受けたり感情的になることはあるだろう。
だが、覆水は盆に帰らない。
その時人がどう前に進むかで、
その人の価値が出てくると言うものだ。
そして物語とは、
どう前に進むかの軌跡のことである。

物語は、
たいてい最悪なことが何度も起こる。
その度にそれをクリアして、自体を前に進め、
粘り強くやり、最後に勝利することだ。
人生みたいだね。

架空の人生を描くのが、物語なんだぜ。
キャラを描いたり世界を描いて満足してる奴が、
物語なんて書けるわけないじゃんね。
物語は、「面白い人生を書け」という課題なんだぜ。

どう取り返しのつかないことに陥り、
どう前に進むのかのペアなんだ。
それが面白いかどうかなんだから、
取り返しのつかない面白いことを思いつき、
それをどう前に進めるかを面白くしないといけないんだ。


いったん、
頭からケツまで決まると、
さらに面白おかしさを足すことができる。
いったん出来上がったやつを、
更に取り返しのつかないようにして、
更に前に進むように作り直せるからだ。
そうすると起伏の山谷は深く刻まれ、
ジェットコースターの落差は更に激しくなる。
観客の感情や興味は更に揺さぶられ、
関心や感動はさらに深くなる。

さあ、架空の、取り返しのつかないことを起こそう。
それをどう認識してどう前に進む?
架空の人生なんだから、好きなように、
面白くなるように、つくればいいんだ。

ただし落ちへ向かっている感覚が大事で、
落ちを見失い迷走すると、ダメ人生のカオスに入る。
(ファイアパンチのように。ファイアパンチは、
人生を前に進めていない。すべての責任から逃げただけで、
前に進まずに横にスライドし続けた。
だからストーリーとしては一歩も進んでいない。
時間が何万年経ってもだ)


「この人生は最後に間違いなく勝利する」
という期待や確信が観客にある限り、
どんなジェットコースターでも、
しがみついてみてくれるだろう。

だからこそ、もっと取り返しのつかない事態にして、
「次にどう前に進めてくれるのか」
という期待を煽るのである。

もちろん、解法のない問いはだめで、
ギリギリ解ける問題を出さないといけない。
作者は有能な家庭教師でもある。
posted by おおおかとしひこ at 12:24| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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