2018年12月19日

人はそんなにたくさんを認識、記憶できない

リライトでよくある過ちは、
「設定を増やしてしまう」ということだ。


リライトする側、
それは本人もそうだし、
指示する人(プロデューサーなど)もそうなのだが、
「前の原稿の設定はすでに入っているから、
新しく設定を足しても大丈夫だ」
と思ってしまう傾向がある。

「ちょっと足すだけだ」と思ってしまう。

実際には、それはよろしくない。


初見の人は、想像以上の設定モリモリを食うことになる。


人はそんなに多くを認識できない。
ついでに記憶もできない。

リライトする側の人は、
二周目、三周目にいるわけで、
一周目ではないことを自覚しよう。

設定を増やすことはやめたほうがいい。
むしろ、
設定を減らすことを考えたまえ。

設定を減らしたほうが、
じっくり考えられるというものだ。

そして先読みされてしまうような浅い設定にせずに、
味わいのある深い設定に進化させるべきだ。


単純で深いのがベスト。
頭の中で扱える要素は三つまで。
それらの関係性は6通り。
それくらいが深く考える限界だろう。

三すくみあたりが頭の中で考える限界だと、
僕は思う。
じゃんけんや三国志あたりがちょうど良い。



初見の人が把握できるか。
初見の人が頭の中で想像して転がして、
ストーリー進行を見ながらも、
頭の中でシミュレーションできるか。

その量に、設定は留めるべきだ。
リライトでそれをチェックしないと、
設定は足しっぱなしになっていく。
気をつけられたい。
posted by おおおかとしひこ at 12:59| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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