2018年12月21日

起承転結の中に起承転結があるように

僕は脚本の教科書によくある、
この言葉がよくわからなかった。
今ならよくわかる。

逆にいえば、「どこででも起承転結は作れる」と考えている。


起承転結は言葉の綾なので、
もう少し脚本的な言葉にすれば、

セットアップ(やらなければならないことの目的を絞り、
舞台設定の焦点を絞る)、
行動、
結果、
リアクション(感情的なことや論理的なこと)、
焦点の変更(ターニングポイント)、
そせらのくりかえし、または同時進行、
次に渡す焦点に、また一つに絞り込むこと

が、あればいいということである。

これを仮に起承転結という言葉で指し示すとする。
本当の結は本編ラストの結なのだが、
ここでの結は「次に渡すこと」としておく。


これは、どのブロックでもあるべきだ。
逆にいうと、
これがないのは、「ただダラダラしているブロック」
になっしまう危険性が、非常に高いというわけだ。

どんなブロックであったとしても、

今何が問題で、
それはどこのどういう状況で起こっていて、
がはっきりとしていて(わざと伏せる例外を除く)、
その焦点に行動やリアクションが伴い、
それに私たちは感情移入したり、
その行方が気になったりし、
その結果に一喜一憂しながら、
次のことへ注目や集中や興味を移動し…

というループになっていなければならない、
ということである。


このブロックは、
たとえば7分から15分程度のシークエンスでもそうだし、
数シーンの小ブロックでもそうだし、
逆に幕前半後半くらいの大掛かりな部分でもそうだし、
幕全体でもそうだし、
あるいは、小さなシーン単位でもそうあるべきだ、
ということだ。

どの部分を切り取ったとしても、

焦点に対してなんとかしようとしていて、
なんとかなろうとしていて、
その焦点の設定はすぐ前かだいぶ前にあって、
その結果によって次やるべきことが変わる、

というふうになっていなければならない、
ということなのだ。


これが、「起承転結の中に起承転結がある」
ということの意味だ。

起の起とか、承の転とか、
そういうことではないのだ。

どこを切り取っても、
ストーリー構造を有している、
という意味でしかないのである。



こう考えると、
「今詰まらないブロック」というのは、
大抵焦点がはっきりしてなくて、
仮にはっきりしてたとしても、
その焦点に対して身を乗り出して面白がれない、
ということなわけだ。

これが詰まらないストーリーの癌である。


面白いストーリーというのは、
この詰まらない部分がごく少ない。(0が理想)

そして、
ストーリーの行く末、
つまり焦点に対して、
興味や集中や関心や感情が、
たくさんあるものをいう。


「ストーリーは常に流れていなければならない」
という教えはよくあるが、
それはこういう意味だと、
今の僕は理解している。



今、リライトで増量している。
増やした部分が、
「ただ進んでいる」になっていることに気づいた。
これでは意味がない。

焦点(目的を含む)をはっきりさせ、
それにどう行動するのかを考え興味を誘導していないし、
それにどういう行動をし、
どういう結末になるのか、
ちゃんと考えてないなあ、
なんて反省している。


増量は紆余曲折を増やすことで、
薄めることではない。
より濃くしなければならない。

そのためには、どこででもストーリー構造になっていなければならず、
新しく足した所の出来が悪いと、意味がないわけだ。
posted by おおおかとしひこ at 12:33| Comment(2) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お気持ちわかります。
だなんて生意気言ったら怒られそうですが(笑)。

僕なんかいっつもそうです。
第一幕を起承転結で描いても、それは全体から見ると「起」だから、
きっと「起」を強調するような起承転結じゃないといけないのだろうなあと
悩んでみたり。

更に第一幕を15分あたりのミッドポイントで分けた場合、起承転結が二つできることになり、
更に7分あたりでミッドポイントができるから、ここで事件を起こさなきゃいけないな、とか。
でも本来の事件は15分あたりに起きるから、ここではその誘因となるようなものを用意しなきゃ
とか。

もう頭がパンクしそうです。
でもそれが楽しいんですけどね。

昔はよく原稿用紙4枚で起承転結の練習をしました。
漫画の「めくり」よろしく、最後の1、2行に引きとなるト書きやセリフを書いたりして。
当然、2枚目の頭には衝撃的な「何か」です。

すいません、素人のよもやま話なんかどうでもいいですよね。
シナリオ、頑張って下さい!
Posted by しん at 2018年12月21日 20:55
しんさんコメントありがとうございます。

「起承転結の中に起承転結がまたある」
なんて言ってる人は、
多分説明が下手な人だと思います。

あるいは、
「起といっても、30分起ばっかりやってるわけではないのだ」
ということを、うまいこと説明した気になっているだけでしょう。
それよりも、
焦点とターニングポイントだけを追いかけて、
「俯瞰してみればここからここまで起に当たるのだなあ」
と考えたほうが楽ですよ。
Posted by おおおかとしひこ at 2018年12月21日 23:43
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