増量には二種類ある。
空間方向の増量と、
時間方向の増量だ。
空間方向の増量とは、
登場人物を増やしたり、
描写部分を増やしたり、
世界を広げたりすることをいう。
時間方向の増量とは、
段取りを増やすことをいう。
過去話を付け足したり、
未来のことや後日談を足すことも含むだろう。
増量をすると、
以前の原稿の良かった、
キレの良さが失われることがある。
余計に感じたり、
まどろっこしかったり、
繰り返しに感じることがある。
そういうものは、
増量した部分を削ってみると良い。
そう感じなくて、
増量したことによって良くなる部分もある。
より深くなったり、
このシーンを付け足したことで、
以前になかった緊張感や深みが、
あとのシーンに加わることがある。
それは、増量の効果があったわけだ。
増量の全てが効果があるとは限らない。
失敗した増量は減量させて、
成功した増量は残そう。
これを何度か繰り返すと、
骨格から増量しないとダメかな、
なんて思える日が来る。
根本的な増量になると思う。
それをせずに所定の増量に達せばそれまで、
根本的な改造をするならば、
世界と問題設定から増量するべし。
2018年12月26日
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