脚本の問題で良く起こる。
「クリード2」でもよく起こっていた。
何故、すぐストーリーはぶつ切れになってしまい、
流れるように進まないのか?
答えは簡単だ。
流れとは何かを考えればよい。
ストーリーの流れとは、
動機をもって何かしようと行動していることだ。
それが最終的に成功するかしないかが、
映画の中での最大の焦点である。
その流れがぶつ切れになるということは、
つまり目的が途中で曖昧になったり、
動機が明確でなかったり、
することで起こる。
ストーリーとは、
「こういうことをしたい、だからこうする」とか、
「こういうことをされないために、こうする」とか、
「これをされたので、こうしようとする」などで、
構成される。
状況に応じて、対応が変わるだけで、
基本的には、終始一貫したゴール進んでいく。
つまり、
行動の軌跡は論理的である。
AゆえにB、BゆえにC……
などとなっている、ということである。
この繋がりこそが、
ストーリーの流れを繋ぐものである。
これがないと、ストーリーがぶつ切れになる。
近視眼的に見ると、
シーンのエンドに、
次になにをしようとしているか不明で終わってしまい、
次のシーンが始まったときに、
このシーンで何をしようとしているか、
分らない状態ではじまってしまっている。
つまり、シーンとシーンが、論理的につながっていないので、
そこでストーリーが切れている。
これが繰り返されると、
ストーリーがぶつ切れになっている印象が強まっていく。
逆に、
シーンのエンドに、次するべきことが判明して終わったり、
次するべきことを予感させて終わったり、
次に来ることが予測されて終わったりして、
次のシーンの頭が、
前のシーンを受けて始まっていたり、
前のシーンの最後でやろうとしていたことが、
既に結果が出ていたり、
前のシーンのアンサーシーンになっていたりすると、
「ストーリーが繋がっている」
という感覚になるはずだ。
ストーリーが論理的に繋がっているから、
我々はストーリーが繋がっていると感じる。
関係ないシーン同士が接続されていても、
ストーリーとは感じない。
たったそれだけのことだ。
逆にいうと、
あるシーンの終わりに、
次への繋ぎを作り、
次のシーンでそれを受け、
そのシーンの終わりで次への繋ぎを作り……
と無限にやれば、
永遠にストーリーを繋げることができるはずだ。
出来ないのは、つまらなくなってしまうこととの闘いだからである。
逆にいうと、
面白い、ぶつ切れになっていないストーリーとは、
シーンがすべて論理関係で繋がっていて、
かつ面白さが損なわれていない構造をしている。
それが難しいから、
ついつい、シーンとシーンの間をぶった切って、
別の話を始めてしまうのだ。
で、ぶつ切れのストーリーに仕上げてしまう、
という愚の骨頂になってしまうのだ。
「クリード2」において、
妊娠から出産までのシークエンスは、
すべて省略することが可能だ。
これは論理で繋がっていないからだ。
アクシデントへの対処が長く長く続いているだけ、
ということと、構造的に同じであった。
だから見ているとき、非常に退屈だった。
すべてぶつ切り感があった。
論理というのは、
目的があり、行動で実行される何かについてのみ、
発生する。
妊娠から出産までは、
幸せの時間ではあるが、論理は繋がっていない。
逆にいうと、時が止まっている。
それがストーリーが進行していないと我々が思う瞬間である。
(その裏の本来の文脈、
「挑発された試合を、受けるつもりである」
という文脈が停滞していただけである)
ある繋がりが発生して、次のシーンへと繋がり、
……次のシーンへ繋がらない、
という一連を、
シークエンスと呼ぶ。
あなたのストーリーは、何シークエンスあるだろうか?
理想は、1シークエンスで、
最初から最後まで、一連で繋がっている、
面白いストーリーである。
あるところで主人公がやっている一方、こちらは……
なんて所でシークエンスが途切れることもあるから、
実際のところは、映画は、数個単位のシークエンスで描かれる。
これが10とか20になってくると、
ぶつ切れの印象は免れまい。
なるべく、ストーリーの論理を繋げよう。
次への繋ぎを作り、
必ず前のシーンからの繋ぎを作ろう。
関係ないシーンを繋げたとき、
そこがぶつ切れの候補だ。
1夜が来た。
2朝になった。
これはストーリーが繋がっていないので、
2シークエンスのぶつ切れだ。
1夜が来た。祈りながら朝を待った。
2朝になったので、安心した。
(たとえば吸血鬼と闘っている文脈)
こうすると、このふたつは繋がっている1シークエンスになる。
「クリード2」は、
ぶつ切れだらけで、
あんまりストーリーが繋がっていなかった。
これが、この映画に我々が乗れなかった、
理由である。
2019年01月13日
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