「ミスター・ガラス」でもそうだったけど、
最近の流行りの編集は、
「なにかやるシーン」を複数シーン撮っておいて、
一回それをシーン単位でつないで、
その順をシャッフルするように、
カットバックしながら複数のシーンを見せる手法だ。
同時進行の場合もあるし、
ひとつが回想シーンや、解説ネタバレシーンであることもある。
こういうとき、脚本はどう記すのが正しいのだろう。
撮れたカットでシャッフル編集をするので、
そのカットごとに書くと、
脚本上わけがわからなくなる。
○場所A、場所B、場所Cを同時進行的に描く
Aでは、aが○○し、○○を実行。
Bでは、bとaが○○に潜入。
Cでは、dが○○し、最後にaに出会う。
これらを緊張感を保ったまま同時進行させ、
dとaが出会ったところでモンタージュ終了。
のように書くのが、
一番想像しやすくて、
何を前もって準備すればよいか、スタッフも読めるというものだ。
そのモンタージュシークエンスが長くなりそうなら、
同時進行1、同時進行2、などと柱をわけて、
何ページも書けばよいだけだ。
10分も15分もかからないだろうから、
そこまで複雑化することはないだろう。
実際、このようなシャッフルされた同時進行劇は、
脚本には普通に書かれ、
撮影時もそのように撮られたが、
そのままでは退屈だと判断されて、
編集室上でカットバック構成にされることだってある。
そもそも退屈な脚本を、緊張感溢れて再構成する、
テクニックにすぎないかもしれない。
勿論、脚本設計上最初から計画されることもある。
さらにそもそもだけど、
そうまでして退屈さを誤魔化すくらいなら、
ストレートに面白いシーンを順番に書けばいいだけのような気が、
しなくもないけれど。
「シャッフルされた同時進行」
とでも名前をつけることにしようか。
スポーツ試合中スタジアム各所に侵入した工作員が、
互いに連絡を取り合う、
という、「時間的に同時」なものが従来は多かったが、
最近は時間軸が異なるもの同士でそれをやることもある。
で、モンタージュが終わった頃には、
Cだけ過去だったと分かる、
なんて感じなのが最近の流行のような。
それは脚本上書きづらいので、
普通にシーンにわけて書いた方が、
初見で読む人は理解しやすいかもしれないね。
2019年01月24日
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