2019年01月25日

ガワから中身まで見ていく

面白いストーリーを書くには、
どうすればいいか?
表面から中身まで、順に見ていく。


まず、服のセンスを磨こう。
メイクや髪型もいい感じになろう。
個性的で、TPOにあった外見になろう。
これが最もガワにいる部分だ。

会話のセンスを磨こう。
笑える話、知的な話、思いやりのある話、
エモい話、悪い話、燃える話など、
なんでも話せるようになろう。
聞き上手にもならなければいけない。
ついつい相手が本音を吐き、
魅力的な人だと思えるように会話しよう。

ただの薀蓄王ではダメだ。
会話とはコミュニケーションだ。
言葉のセンスもハイセンスからローセンスまで、
使い分けられなければならない。

性格も良くなろう。
ただの善人ではダメだ。
悪の部分や闇の部分も必要だ。
リア充から陰キャまで、幅がなければ、
一つの型しか描けないだろう。

モノマネが出来る人は、
特徴を掴み、さまざまなパターンに適応できるだろう。

いい絵を描こう。
美しいシチュエーション、
魅力的な背景や建物や季節、
いい光線などを自在にコントロールしよう。

うっとりするような絵、
ドキドキするような絵、
目を背けたくなるような絵、
沢山の絵を描けるようになろう。

感情をコントロールしよう。
喜怒哀楽全部を常にフルに出せたり、
次の瞬間には0になれるようにしよう。

魅力的な言葉を使えるようになろう。
会話のセンスを磨くだけでは足りなくて、
独特の言い回しや、新しい言い方が出来るようにしよう。


何か売りのある要素を入れこめるだろうか?
今何が流行っていて、
次に何が流行るだろうか?
それを上手に先取りして本流になれるか?


この辺までが、ガワの部分。
ここから中身に浸食していく。


ストーリーが起きそうなシチュエーションを作ろう。
何かが始まる感じ、
絶望が広がる感じ、
恐ろしい感じなど、
そのシチュエーションに惹きつけられてやまないものを作ろう。

解決するのが難しいが、
興味を引く問題を作ろう。
いわゆるツカミだ。
簡単に解決できたら詰まらない。
「一体どうやって?」となる、
面白い問題を考えたまえ。

その解法を作ろう。
出来れば、あっという、誰もが思いつかないが、
言われてみればたしかにそうだという、
コロンブスの卵的な解決が、
シンプルで分かりやすく強いだろう。
問題の時点では誰も予測できないのがベストだ。
問題と解決はペアだ。


予測できない展開を作ろう。
危険とそのクリアが中心になり、
ハラハラドキドキするのが最高だ。
しかしあっさりクリアしてはつまらない。
小問題、小解決は、
上の原則と同じで、コロンブスの卵的なのが良い。

サブプロットを作ろう。
誰もが目的を持ち、行動する。
コンフリクトが発生する。
大体5、6人はメインキャラクターをつくり、
誰もがテーマを持って、
それぞれの問題を解決しようとする。
その軌跡がぶつかり合うのが、
コンフリクトという物語だ。

その目的の中でも、
最も動機の強い人間に、
感情移入出来るように作ろう。
感情移入は共感と別のものであった。
共感は自分と近いものにしか起こらない。
感情移入は、自分と遠い者にも起こすことができる。
具体的には、
「全く違う人間の中に、
自分と似たところを見つけた時」に起こる。
「自分だったらこういう時どうするだろう」
と想像し始めるように作ろう。

全ての場面を、
感情が震えるようにしよう。
時々大きく震える場面を書こう。
それはクライマックスで最も大きく震える。
ラストは、大感動が待っているようにしよう。


主人公の渇きや弱点とはなにか。
それをうまく解消することが問題解決となるようにしよう。
そうすれば、カタルシスが生まれる。


問題の解決の仕方が、
テーマと関係する。
なるほど!それがテーマだったのか!
見事に落ちたな!
というオチにしよう。


そのテーマが、よくあるものならば平凡だ。
その他のものが全て出来が良くても、
良くできた平凡止まりだろう。
そのテーマが非凡で、オリジナリティにあふれ、
なおかつ世界を良い方向に、前に進めるものならば、
それは最高のものになるだろう。

もっとも、ここまでのハードルを全クリアしてないと、
誰も深い所で納得しないだろう。


どこかでこけたら、このゲームは終わりだ。
全部がパーフェクトでなければならない。



ガワから中身の奥底まで降りてみた。

会話劇なんて、
ストーリーを作る上では字が書けるくらい当たり前でなければならない。

テーマや中身が平凡なのに、
ガワだけ整えたって、
中身のないペラペラなものにしかならないだろう。



あなたはどこの階層で苦しんでいるのか?
posted by おおおかとしひこ at 22:50| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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