2019年02月02日

【薙刀式】新しい配列をやると、もとの配列が良くなっている現象

経験者はたくさんいると思うけど、
何かの配列をはじめて、
元の配列(たとえばQwertyローマ字)に戻ってくると、
それがうまく打てるようになっている現象がある。


推測するに、
新しい指の回路が出来ていて、
それが、今までの配列の苦手だった運指を補完するからではないか。

たとえば、
QwertyではZXCVあたりはほとんど使わないが、
多くのカナ配列では、頻度は低いものの、
そこらへんを利用していることが多い。
(ていうか、使わないとカナがたりない)
苦手だなあなんて思いながらも打っていて、
まあまあ慣れた頃、
久しぶりにQwertyをやると、
そのあたりが打てるようになっていることが多い。

それだけではない。
なぜかわからないが、以前に比べて、
すべてのキーが粒だっているように感じられるときがある。
前にくらべて、文字の一つ一つがはっきりわかる感覚というか。

なぜだろう。
バイクに乗ったあとに車に乗ると、
そういう感覚になるのだろうか。
野球をやる人が、
トレーニングとしてサッカーやバスケをやる、というような方法論だろうか。

僕はいまだにQwertyローマ字はブラインドタッチできないが、
朝一で触るより、
薙刀式である程度書いたあとにQwertyを触ると、
ある程度ブラインドタッチできる、
という経験をなんどもしている。
これを繰り返していると、おそらくQwertyをマスターしてしまうのかも、
などと期待するが、
途中で面倒になってくるのでマスターには至っていない。

薙刀式をやっている途中で、
新下駄や飛鳥を試用してみたが、
そこそこやって薙刀式に戻ってきたときも、
薙刀式の運指がよくなることがあった。

クロストレーニングというそうだ。
「その運動だけで鍛えられない回路を、
別の運動でつくる」と、
そういう現象があるらしい。

配列のクロストレーニングというと、
スパルタに過ぎるような気がするが(笑)、
複数の配列使いの人はその感覚がわかるかと思われる。

人間の体は、ロボットと違って、
いろいろな運動をマスターして、
ほかのものにも応用することが出来る。
同じ運動をやるにも、複数のやり方を無意識に選択して、
同じ部分を使い続ける疲労を軽減していることもある。
その意味で、複数の運動を色々出来るようになっておくと、
ひとつの運動をするにも、
微妙にバラエティーが出来るのだろう。
それが、目的の運動を楽に速くすることに貢献していると考えられる。
(とくに前腕の筋肉の多さは、解剖図を見ても明らかだ。
ある動きをするのに沢山の筋肉を使い、
同じ筋肉をほかのうごきでも使ったりする)


タイピングは、それに慣れれば慣れるほど、
ただの「キーを押して離す」ではなく、
「一連の運動制御」の感覚が強くなってくると思う。
デジタル的なオンオフではなく、
一連の運動として考えると、
スポーツのトレーニング理論は役に立つこともある。
休む日をつくって超回復とか、
タイピングにも当てはまることがある。
posted by おおおかとしひこ at 20:23| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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