ストーリーとは緊急のことである。
こう考えると、全てがわかりやすくなる。
「○○しないと死ぬ」というのが一番わかりやすい緊急かもだ。
これはホラーやスリラー、アクションものでよくある。
逆にいうと、
ストーリーとは、
「どういう新しい緊急を考えつくか」
という競争である、
といっても過言ではない。
特にスリラーはそれが顕著で、
新しい危険、新しい悪意、新しい変態、新しいスリル、
についてクリエイティブになることをいう。
こうした緊急は、掴みとして非常に有効だ。
全く対処法のわからない、
新しい危険がやってきた!
さてどうする!
というのが導入部にあると、惹きつけられずにはいられない。
たとえばドラゴンボールにおける、
サイヤ人襲来は、絶望的で緊張がずっと途切れなかった。
対処法のわかる緊急なら、
緊張は起こらない。
それは処理でしかない。
また、非日常なことをわざわざ持ってこなくてもよい。
日常的なことだけで緊急を組み合わせることは可能だ。
「5時までに窓口にいかないと書類を提出できない」
だけだとただの日常だけど、
そこに「うんこが漏れそう」を加えると、
「どう対処すべきか」の緊急度があがる。
ついでに「好きだったアイドルが解散」
なんて緊急でも付け加えようか。
一体何をすればわからなくなり、
それでも優先度を考えて処理していく、
その感じが、脳のクロックをあげていく。
その緊急が、
理不尽であればあるほど、
そして対処法がわからないほど、
そして緊急度合いが高いほど、
そして、
その糸口が見えた時に、
ストーリーは面白くなる。
もっとも、
その緊急を見事に解決することが、
作者の使命であり、
つまらない解決をしてはだめだ。
(例: デウスエクスマキナによる解決)
緊急は自分への無茶振りになるわけだ。
緊急と解決の見事さ(意外さや新しさ)は、
ペアでストーリーである。
その新しい部分を、私たちは常に考えなければならない。
2019年02月03日
この記事へのコメント
コメントを書く