アンブレイカブルシリーズの完結に感動して、
見てなかったやつをみた。
低予算にしては傑作だが、
ミスターガラスを見た後だと、
まあ低予算だなあという感じ。
しかしシャマランの特質は、
巧妙な伏線と解消だと考えると、
このパズルのような脚本技術はすごい。
以下ネタバレ。
すべてはクライマックスのためにあった。
「あなたを許す」と特効薬(エリクサーの訳語としては微妙)
を撮った姉のあと。
ここからがすごい。
僕はずっと、
怖がらせる爺さん婆さんは釣り餌で、
母の浮気相手が存在しなかった、
という狂気のどんでん返しを想像していた。
しかしそう来たか。
どっちが現実でどっちが狂気なのか、
その対比のさせ方がうまいなあ。
弟の、
タックルに行けず棒立ちして父に出ていかれたと、
信じているトラウマ。
そして菌が嫌いだという伏線。
これらがタックルへ結実する様は、
ものすごくうまいと思った。
それが成長譚にきっちりなっている。
そしてまさかのエンディングにラップ。
これも伏線があったからこその笑いだ。
伏線はこっそりでなく、
印象的にしなけれぼならない。
棒立ちのトラウマも、
心に染みるエピソードとして使われていたからこそ、
クライマックスで理解が早い。
伏線の手本のようなものだ。
ああ、それにしてもオムツ攻撃は、
映画史上に残る最悪の攻撃だな。
「小屋に溜まったやつを焼く」っていうワードだけで、
その恐ろしい匂いを想像させておいての、
伏線が効いていた。
「ラストナイトだからゲームをしよう」
っていうやや狂気からのブリブリブリの、
間の悪さがほんとうにすごい。
なにもかもが、
パズルのようにはまっていく。
そういえば爺さん婆さんと母はスカイプで話していない、
ということに気づいた時の恐怖。
たとえ低予算でも、
このような脚本技術の妙を堪能できて、
素晴らしかった。
トータルでは低予算乙でしかないが、
脚本技術が光る拾い物でした。
ハプニングより全然良かったね。
シャマランは、
1. アンブレイカブル
2. ミスターガラス
3. ヴィレッジ
4. サイン
5. スプリット、シックスセンス
を見とけば十分じゃないでしょうか。
ワースト エアベンダー、ハプニング、レディインザウォーター
2019年02月10日
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