展開は難しい。
しかし、簡単な方法がある。
「(自分の実力はおいといて)
そこにどんな展開があると面白くなるだろうか?」
と無責任に問うとよい。
まるで他人が書いたかのようなものだととらえると、
無責任にそう問い、考えられる。
たいていは、
自分に書く実力がないことで、
そこに踏み込まない領域があるものだ。
モテを描くのが下手なら、女にモテモテになる領域は描かないだろうし、
理系の難しい話が無理なら、科学者はでてこないだろう。
しかし自分の実力を棚にあげて、
「理想はこういう展開があるといいのに」
というのを、いくつもピックアップしておくとよい。
パズルのような展開が苦手でも、
その題材にそれが相応しければ、
そのように無責任にメモしてみよう。
最終的に、それを描けるようになるまで訓練したり、
調べものを徹底させても構わない。
それはそれで理想に辿り着ける。
しかし展開は一通りでなくてよい、
と考えると、
ほかにも面白そうな展開は思いつけるものである。
どうしても書くのが無理な展開の隣に、
書けそうな、こういう展開になると面白い、
というものをメモすることが可能になるかもしれない。
自分だけの実力で考えていると、
なかなか範囲の外に出ようとしないものだ。
あなたが贅沢な観客になったつもりで、
「こういうセットアップで、
こういう一幕ならば、
二幕はこういうワクワクする展開になるだろう」
といういくつもの希望を書いてみるとよい。
全部は無理でも、ひとつふたつは実現できることがあるだろうね。
今は咄嗟に無理でも、
一部なら可能になるかも知れない。
そうやって望むと、意外と面白い展開になるものだ。
先日書いた話では、
法廷劇になる展開があった。
僕は法廷劇なんて全く書けないが、
そうなると面白いだろうなあ、
という希望だけで書いてみた。
法廷のリアリティなんて書けるわけがないから、
そこを除いて、面白い部分だけに集中するようにした。
もし、「法廷劇になったほうが面白いけど、
書けないから避けておこう」
と思って逃げていたら、
話は迷走して、
法廷劇で書けたような起伏にならなかったと思う。
理想は、こういう展開があると面白いのに。
そう思うなら、やってみることだ。
それをせずに逃げていると、
やっぱり逃げていることは伝わってしまう。
果敢に挑む感じがでなくなるからね。
手癖で作っているやつは、なんだって面白くないよね。
2019年02月25日
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