2019年02月25日

途中どういう展開があると面白いか

展開は難しい。
しかし、簡単な方法がある。

「(自分の実力はおいといて)
そこにどんな展開があると面白くなるだろうか?」
と無責任に問うとよい。

まるで他人が書いたかのようなものだととらえると、
無責任にそう問い、考えられる。


たいていは、
自分に書く実力がないことで、
そこに踏み込まない領域があるものだ。

モテを描くのが下手なら、女にモテモテになる領域は描かないだろうし、
理系の難しい話が無理なら、科学者はでてこないだろう。

しかし自分の実力を棚にあげて、
「理想はこういう展開があるといいのに」
というのを、いくつもピックアップしておくとよい。

パズルのような展開が苦手でも、
その題材にそれが相応しければ、
そのように無責任にメモしてみよう。


最終的に、それを描けるようになるまで訓練したり、
調べものを徹底させても構わない。
それはそれで理想に辿り着ける。

しかし展開は一通りでなくてよい、
と考えると、
ほかにも面白そうな展開は思いつけるものである。

どうしても書くのが無理な展開の隣に、
書けそうな、こういう展開になると面白い、
というものをメモすることが可能になるかもしれない。


自分だけの実力で考えていると、
なかなか範囲の外に出ようとしないものだ。

あなたが贅沢な観客になったつもりで、
「こういうセットアップで、
こういう一幕ならば、
二幕はこういうワクワクする展開になるだろう」
といういくつもの希望を書いてみるとよい。

全部は無理でも、ひとつふたつは実現できることがあるだろうね。


今は咄嗟に無理でも、
一部なら可能になるかも知れない。
そうやって望むと、意外と面白い展開になるものだ。

先日書いた話では、
法廷劇になる展開があった。
僕は法廷劇なんて全く書けないが、
そうなると面白いだろうなあ、
という希望だけで書いてみた。
法廷のリアリティなんて書けるわけがないから、
そこを除いて、面白い部分だけに集中するようにした。

もし、「法廷劇になったほうが面白いけど、
書けないから避けておこう」
と思って逃げていたら、
話は迷走して、
法廷劇で書けたような起伏にならなかったと思う。


理想は、こういう展開があると面白いのに。
そう思うなら、やってみることだ。
それをせずに逃げていると、
やっぱり逃げていることは伝わってしまう。
果敢に挑む感じがでなくなるからね。
手癖で作っているやつは、なんだって面白くないよね。
posted by おおおかとしひこ at 12:10| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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