miniAxeは、そのミニマルなキー数が魅力だ。
しかし薙刀式はセンターシフト配列で、
スペースキーを多用する(全打鍵数のうち24%程度)。
最初はOEMプロファイルの下段キー(角度的には中段のほうがよかった)
を逆付けをしていた。
最下段逆付けは、自作界でもタイピング界でもポピュラーな方法だ。
しかし、miniAxeの最下段が全て1Uなのに困っていた。
OEMの天面は、シリンドリカルな凹型構造だ。
つまり円筒形の、たとえば茶筒を粘土に押し付けて、
離したような形をしている。
シリンドリカルは、上下に指を滑らせることは向いているが、
左右に滑らせることには向いていない。
4指を滑らせるぶんには最高だけど、
斜め横についている親指と、
シリンドリカルの縦方向の角度があわず、
ずっと悩んでいた。
最初はシリンドリカルを斜めに削ったような感じに、
キーキャップを削り出す改造を試みようとした。
厚みが足りないなら、
エポキシ樹脂で裏打ちするかなあなんて考えてた。
で、以前使っていたNiZのスペースキー以外の最下段を突然思い出す。
最下段は全部逆付けしていた。
それがかなり打ちやすかった記憶がある。
よく見ると、NiZの最下段はスペースキーをのぞき、
全て1.25Uの下段キーだ。
(Uは文字キー1個の幅の単位)
1U幅のキーに比べて、シリンドリカルのRが大きい。
ということは、親指を斜めに置いたり、
横に滑らせてもいい、ということに気づく。
そもそも最下段キーを逆付けするのは、
こちらから見て上り坂になるからだ。
4指と違う角度でついている、
親指の突き出す角度にわりと合うのである。
で、1.25Uキー逆付けをminiAxeで出来ないかと思いつく。
miniAxeの親指は、1Uが3キーという並びだから、
一番内側に1.25Uを置き、
干渉するところはヤスリで削ってしまえ、
とやってみた。
それがこれ。
横を削っただけなので、剥き出し。
埃は入りにくいのでまあなんとかなる。
(GateronSilentRedのバネを20gに換装しているので、
底打ちしやすいダメージ軽減に、オーリングを装着している。
ストロークも短くなるし)
これ、かなりいいです。
親指シフトにおいても、
親指キーは横幅を広めに設定されている。
「親指はある程度横に動く」ことが想定済みなのだ。
そしておそらく、斜めに親指が置かれることも。
丸いものが触れるのに凸になっている理由だけは僕は解せない。
凹型であるべきだと考えている。
ということで、
hhkbのスペースキーを逆付けして以来、
削った木を貼ったり凹型にしたり試行錯誤してきた、
最高傑作の親指キーができた。
逆付けの角度、凹型、
斜めの角度や横移動に耐えられる広さ。
全ての要素がうまくそろった。
僕はもう親指シフトや飛鳥はブラインドで打てないけど、
親指シフト系列にもこれは朗報じゃないかなあ。
せっかくのminiAxeのビジュアル的に美しいデザインを崩すのだけが、
もったいない。
でも実用優先にします…
(今木を削り出して自由な形を作れないか、試行錯誤中)
2019年02月28日
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