色々なセリフを色んな言い方で書けるようになろう。
何度も試行錯誤して、
かつ文脈をつくれば、
徐々にうまくなってくる。
少なくとも、不自然でなく使えるようになってくる。
そして、もっとも雄弁なセリフを使えるようになろう。
無言である。
ハリウッドの格言で、
「最も雄弁なセリフとは、無言である」
というものがある。
ただジト目で相手を睨むのは、
この無言のセリフに当たらない。
そうではなく、
ドラマチックな瞬間、
人は言葉を失う、ということだ。
30年経ったあとに、
初恋の人に再会したら、
雄弁なセリフが出てくるものだろうか?
墜落する飛行機の中で、
手帳に遺言を書くとしたら、
どんな短い一言が出てくるか?
南極基地へ電報を送るとき、
一文字がものすごく高いから、
新婚の妻が送ったたった3文字のカタカナとは何か?
(知らない人は考えてみてください。
有名な話なので、調べればすぐ出てくる)
それを受け取った南極の夫はどうリアクションするのか?
そのほんの一瞬、
時間にすればわずか数秒のことを、
私たちは永遠のものとする。
それを、物語という。
そして、
まだみたことのない、
これらに匹敵するオリジナルのそんな一瞬を書くことが、
脚本家に課せられた使命であることを、
考えることだ。
無言のセリフが上手な人は、
つまりは文脈を作るのが上手で、
もはや余計な言葉がいらない境地に達した人のことを言う。
あとの説明はいらないね?
2019年03月15日
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