2019年04月14日

【自作キーボード】FAQ

かつての僕のような人にむけて、まとめてみる。


Q. 静電容量方式はないの?(メンブレンやパンタグラフは?)

A. チェリーMXスイッチ(純正)と、
そのクローン品、GateronやKailhのメカニカルスイッチがベース。
チェリーの特許が切れてコピー放題になったところが、
このビッグバンの始まり。
あとはKailhロープロファイルスイッチ(choc)が入手しやすくなったくらい。
最近Xスイッチ、NiZ静電容量スイッチなどが出始め、現在人柱待ち。
メンブレンと静電容量に関しては、
スイッチの下に、プチプチみたいな一体型ゴムシートをつくる必要があり、
そのノウハウは開発されていない。
パンタグラフはあってもいいと思うけど、ないね。
パーツが個人レベルで供給されていないのだろうか。

必然的に、19キーピッチ、MX軸のキーキャップが主流派。
海外のメカニカルキーボードの流行で、キーキャップの種類がたくさんある。
次点でKailhロープロだけど、キーキャップは充実していない。
(白黒、刻印無刻印、透明程度しかない)

それ以外のキーキャップはほば存在しない。
キーキャップごと、スイッチごと、基板ごと自作すれば別だ。
キーキャップに関してはシリコンの複製や、
図面を作り3Dプリントしている人がいる。


Q. 結局何を自作してるの?
A. ほとんどの人が、ベースキットを組み、
パーツをカスタマイズする程度。
コルネ、エルゴ、レツプリなどの左右分割や、
GH60などの左右一体型のどちらかを選び、
スイッチとキーキャップを選ぶ程度。
あるいはLEDで光らせるのに凝る人も多い。

ある程度のキーマップ改造をしてる人はいるが、
自作配列まで手を出す人は皆無。
僕は自作配列薙刀式のためのキーボードを、
自作キットベースでカスタマイズ中。

しかしどんどん基板設計からやる人が増えていて、
それがこのビッグウェーブになっている。
全てを自作出来ないから、
BTユニットのみ、キーキャップのみ、ケースのみ、
ケーブルのみ、などパーツ自作に特化している人もいる。
むしろ、自作キーボードメーカーは基板のみに特化しつつあり。


Q. モバイルは?
A. 会社用、自宅用など、固定環境で使う前提。

そもそも、「基板(PCB)を上下プレートでサンドイッチに挟む」
というのが共通する構造なので、
横からの埃に弱い。
それを憂慮して、ケースメーカーが増えている。
BT化はまだ一般的ではない。
また、持ち運ぶキャリアをどうするかの問題も解決せず、
○○専用バッグなどが自作されつつある。
(僕は革ポーチやエポキシ樹脂の工具箱などで持ち運ぶが、
マウスをどうするかも悩みどころ)


Q. ポインティングデバイスはつかないの?
A. なぜかスルー気味。プログラムが描きにくいから?
トラックボールなどを自作してつけている人もいるが、
標準ではない。


Q. キット作る以外のガイドラインは?
A. ないです。調べてください。そういう世界。
ただ、みんな専門分野(手芸、革、木工、プラモ、染色、
カメラ、デザイン、3Dプリント、コーディングなど)
をどうにかして自作キーボードに持ち込もうとしていて、
それがゲリラ的に花開いているのが現状。

Q. 誰がやってる?
A. 主にプログラマ達が始めたのではないでしょうか。
GithubやDiscordを使い慣れている人たちが多いです。
「半田を組んだあとは(C++のプログラミングを書き、コンパイルするという)
いつも通りのことをすればいいだけ」という認識の人が多い。
電子工作としては初歩なので、
ハード屋よりソフト屋が多い印象。

なので、「基本自分で調べる」「調べる人のために情報整理して置いておく」
という理系論文のような情報の整理の仕方があります。
「ざっくりオーバービューしたい」「整理された全貌が見たい」
という整理のされ方はされていません。
これらはエンジニアの仕事ではなく、ジャーナリストの仕事です。
パーツを買って使って試して組み合わせろ、という感じですね。

僕みたいに映像業界かつ脚本家というのは異色かと。
親指シフトの人がごく稀にいます。


Q. 半田無理。作成サービスないの?
A. 上に書いたように、みなさんエンジニアですから、
「出来ないことは調べてできるようになる」の精神なので、
代行させる精神はないですね。
ただ、1万から数万で個人請けやる人もいるかもです。
調べてみてください。

Q. じゃあ、僕の思い通りのキーボードは出来ないの?
A. それがどんなものか、図にしてみてください。
スペックもサイズも、設計図のように。
現状で出来ている部分まではキットやパーツの組み合わせでいけます。
いけない部分を、自分で作ってください。

Q. どうすれば勉強できますか?
A. 気になる単語、知らない単語でググり続けて下さい。
あなたが何を知らないかは誰もわかりません。
大体わかったら動画を見たりするとよいでしょう。
そこで出てきた言葉がわからなければ、以下同じ。
「これは誰がやってるだろ」と調べたとき、
誰かがやってることもあるし、意外とやってないこともあります。
そのとき、あなたがパイオニアになるチャンスです。


Q. 配列は自由になりますか?
A. そのための自作キーボードとQMK_firmwareです。
ただ、キーの交換くらいしかみんなやってなくて、
せいぜいマクロくらいですかね。
既成キーボードと離れすぎるのを怖がっている感じ。
本格的に配列チューニングしている人は少ない印象。

僕はQMKとDvorakJを組み合わせていますが、
全面QMKに移行したいなあと企んでいます。
そうすると薙刀式のままMacにも繋げるので。
posted by おおおかとしひこ at 12:57| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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