また新造してみた。
五代目にしてようやく「常時掴みながら打つ」ことが実現したと思う。
三面図。
上から見て内側方向に親指が当たり、
横から見て上り坂に親指が当たり、
前から見て斜め上に親指が当たるように、
凹型に削られていることが分かるかと思う。
これなら、
手首をつけたまま、なおかつパームレストなしで、
「掴む」ようにして親指キーを打てるのだ!
経験上、テーブルの面より肘を下にして、
親指と手首のつくる上り坂に、腕の角度を合わせると一番疲れない
(肘、手首、指先が一直線を形成する)。
今回の工夫は、横側に積層スカートをつけ、
「横から凹型をいれた」こと。
よく考えてみれば、
掴むのなら横から掴むべきだと、
当たり前のことをやってみた。
もちろん、キースイッチ自体が横向きについているわけではない
(PCBの水平面に対して垂直に付いている)ので、
キーの運動自体は上下方向だ。
しかし力を加える親指は、
握っているような力になる。
その力を斜めに分解して、キースイッチ自体は下に沈む構造。
いまのところとても快適で、
ようやく親指シフトを開発したときの、
「親指はつかむ指」という打ち方のキーになった、
と言えると思う。
あとは、これまでの「横部分で叩く」
ような打ち方とどう違うのか、
耐久試験をしていくことになる。
今のところ、以前の「叩く」方式にくらべ、
・腕の上側の腱と下側の腱を両方使うので、
疲労度は高いかもしれない(慣れれば問題ないかもしれない)
・毎回つかむように打てるわけではなく、
これまでの癖もあるので、半々くらいの確率で「叩く」と「掴む」がある感じ
・同手シフトは「掴む」ほうがやりやすい
などのような特徴があり、
それがどう影響するのか実験中といったところ。
薙刀式は親指を痛めないため逆手シフトを推奨してきたが、
ここに来て無意識に同手シフトが増えて来た。
これは掴む同手シフトが無意識に楽だと感じている証拠。
掴む動作と逆手シフトは相性が悪いため、
これは従来の「叩く」動作になりがちだ。
「親指は掴む指であるから、
他の四指とは違うキーで、打ち方も異なるべき」
という親指シフトの主張は正しいと思われるが、
じゃあどういうキーでどう打つべきか、
40年くらい考えられていなかったのではないだろうか?
もちろん、「横に向けて親指キーをとりつける」
という解が一番有効の様な気がするが、
「同一平面上でキースイッチを並べる」という、
基盤型キーボードの制約が強かったと思う。
(ほんとうに日本語を打つために考えられていた、
TRON型キーボードでも、
親指は上から叩くような構造になっていたと思う。
つまりは、親指でそんなに回数を打ったことなかったのかもしれない)
ということで僕の解は、
斜めに凹をつくりそれを掴む、
「3Dキーキャップ」解だ。
自作キーボードでは、
横向きに親指キーを取りつけようとする動きもある。
Closseum系、Lime40(開発中)などがそうだ。
しかしメインの親指キーは従来型で、
他の届きにくい部分が横についている形になっていて、
メイン親指キーを横から掴むようにはできていない。
そうでなくとも親指シフトを自作で実践している人は少なくて、
せいぜい上下逆付けで上り坂にする、
という程度の改造しかこれまで見なかった。
(あるいはロープロにしてごまかすか)
薙刀式は親指シフトの近縁である。
センターシフトは親指だからね。
親指は、四指と違う角度についている。
親指は、つかむ動きが一番自然。
それに相応しい親指キーになると確信している。
横に叩くより合理的で正しい親指の使い方だと思われる。
あとは耐久試験待ち。
2019年04月22日
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