一日で書けない量の原稿を書くときは、計画がだいじだ。
逆に、一日で書ける量を知っておこう。
僕は1万5千字(シナリオなら40分相当)が限界だと思っているが、
世の中にはもっと書く人もいるかもしれないので、
そのへんは限界を知っておくと良い。
で、それ以上の文章を書くときは、
どういうペースで行くと良いか。
オープニングからの滑り出しと、
クライマックスはたくさん書ける。
問題はそれ以外だ。
全体の経験でいうと、
途中減速して辛くなり、
後半加速して楽になる。
で、「どうやったらあの減速したつらいところを、
切り抜ければよかったのか」
なんて反省会をすることもあるだろう。
しかし僕の経験でいうと、
そこのつらい減速部分は、
一生治らないと思っている。
そこはペースが落ちる。
それ前提でペース計画を立てるべき。
最初の方でサラサラ書けて、
これはいけるぞとスケジュールを立てても、
順調に遅れて行くだろう。
最初のペースで書けることはほとんどない。
そのペースでスケジュールを組まないことだ。
なぜ減速するのか?
オープニングやエンディングほどには、
詳細にイメージできていないからだと考える。
だから、書きながら作っていかなくちゃいけないので、
ペースが落ちるのだ。
それを事前にはなかなか想像できないことは、
何度か苦労すればわかってくるだろう。
で、現場レベルのコツとしては、
「キリのいいところまで書こう」をやめること。
キリのいいところまで書ききってしまうと、
「次どうするか」が白紙になってしまい、
確実に執筆はストップする。
それよりも、
「まだ書くことがあるが、
それを残して今日はおしまい」にわざとすることだ。
まだ書くことがあるそれを、
簡単なメモに残して、
明日の朝一に見返すことにして、
今日は終わると良い。
そこは書けると確信しているから、
頭は、「確信していないその先」を考えるようになる。
で、寝てる間にいい塩梅でアイデアが練られている。
勿論風呂の中などでも考えるだろうね。
頭の中に余白をどう作るか、
それをコントロールするのだ。
人は穴埋めが好きなので、
ここまで書けそう、この四角の部分がまだ書けそうにない、
と四角を書くと、
勝手に考え出すものだよ。
その線引きが日々前進して行くことが、
一日で書けない量を、執筆して行くことだ。
全部書き切らないことで、
その戦線を維持したまま進んで行く。
執筆は何日も、時に年単位かかるマラソンだ。
日々のペースさえ崩さなければ、
いつかゴールにたどり着く。
ペースを上げすぎて、走れなくなったら完走できない。
「まだ走れるうちに明日のことを考える」を、
繰り返して進もう。
2019年04月24日
この記事へのコメント
コメントを書く