2019年05月11日

文脈と客観

Cの次はどっちだろう、というバズってる問題。


【拡散希望】
なんか割れそうだったので

Aの身長は150cm
Bの身長は155cm
Cの身長は160cm
Dの身長は165cm
Eの身長は170cm

この5人の中で、Cの次に背が高い人は



文脈依存ならD、
客観依存ならB。

僕は「日本語の文脈」で見ていたのでDと考える。


どんな文脈かというと、
「背の順に並ぶ」だ。

低い順に並ぼうが高い順に並ぼうがどちらでもよい。
しかもこの身長は、
モテない背の高さばかりだ。

より高くモテそうな方が「次」と考えやすい。


一方、
質問の文字面上を考えると、
「高い順で考えた時の、Cの次」となるので、
Cより低いほうになる。
ためしに、質問と文脈を逆にしてみよう。


この5人の中で、Cの次に背が高い人は

Aの身長は150cm
Bの身長は155cm
Cの身長は160cm
Dの身長は165cm
Eの身長は170cm


より問題文らしく変形する。


この5人の中で、Cの次に背が高い人は

A150cm
B155cm
C160cm
D165cm
E170cm


さらに降順、昇順を入れ替える。


この5人の中で、Cの次に背が高い人は

E170cm
D165cm
C160cm
B155cm
A150cm


ここまで問題を標準化すると、
B以外の誤解はなくなる。

つまりこれはひっかけ問題だ。
わざと、文脈の要素を入れ込んだのだ。


数学の問題を考える時、
文脈を排除し、客観で考えやすくするように作る。

これを作った人は、
それを知っていてわざと文脈のノイズを入れたか、
客観と文脈を分離できない文系のバカか、
どちらかだ。


客観的であれ、
というのは、
主観(思い込みや、自分の好み)の排除というだけでなく、
文脈に依存しない状況、
歴史に依存しない状況、
空間に依存しない状況を、
分離して作り出せ、
ということだ。

つまり、
最初の文章題は、
「客観性が確保されていない」
と感じれるかどうかが、
あなたが客観性を持っているかどうかの試金石になるわけだ。


ちなみに「次」は分かりにくい。
ブログのページの、
「前記事」「次記事」もわかりにくい。
遡って読んでるときと、時系列で読んでるときで、
「次」の意味が逆になる。
「古い記事」「新しい記事」表記が妥当だよな。

どっかの電車で「つぎ」と「こんど」があるんだよね。
どっちが先に出るんや、ってやつ。

つまり「次」は客観ではなく、
相対で決まる単語だということだ。
客観を重視する問題で出てくる言葉ではない。
お前のさじ加減やんけ、って言葉だ。
posted by おおおかとしひこ at 17:13| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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