2019年06月03日

【脚本添削スペシャル2019】14: 細かい解説

細かく解説してみます。
部分的なテクニックなど参考にしてください。
書き込み解説.pdf


伏線と解消、人物のキャラクターやエピソードの作り方、
絵による表現、
そして動詞そのものが映画的物語であること、
などが分るかと思います。

こうした細かい部分が出来るのも、
構成がしっかりしていて、
旅の構造やテーマの構造、目的の達成や敵が、
はっきりとあるからです。


どっちを先につくるべきか、
毎回迷うのですが、
どっちかの芯みたいなものが先にあって、
それを芯に雪だるま的に両方膨らんでいくイメージですかね。

今回の芯は「大事な人を、二駅先に置いてきた」という、
不思議で力強いタイトルでした。
ここにさえ落ちるようになれば、
面白いものになるだろうなあと考えたのが、
今回のリライトの方向性です。
また、まったく違う方向からリライトすることも可能かもしれず、
まったく違うリライトをする人もいるでしょう。

自分だったらどうするか、
人のリライトを見ながら考えるのは、
とても勉強になります。
自分が思い付かなかった見方、
自分にない技、その使いどころ、その技があることを前提のものの見方、
などを細かく見ていくと、いくらでも盗めるポイントはあるでしょう。

また、僕がやったリライトより、いい感じに作れる人もいるかも知れません。
それはそれで勉強になるかもです。
原田さん以外の人も、「大事な人を、二駅先に置いてきた」を、
自分なりの見方でリライトするのも大変勉強になると思います。

もちろん、原田さん以外の原稿をリライトしてみるのも、
勉強になります。(過去の応募者の原稿もふくむ)


とにかくたくさん書くこと。
そしてたくさん見ること。
たくさん書いていると、
あるものを見た時に違和感を感じたり、
「こうすればもっとよくなるのに」と感じることが出来るようになります。
「俺ならこうするぞ」「俺なら最初からこうする」と思えたら、
それは自分の作品でもできるようになるわけです。
客観性は、そのような「たくさんの経験」からしか、
生まれないと思います。

で、たくさん経験するのは長編だとしんどいので、
短編のループをたくさん回すのが、
僕は効率がいいと考えています。

二時間映画の脚本を3本書くかわりに、
15分だと24本書ける計算。
それだけの本数を、構成やキャラクターやテーマや展開を変えて書いていけば、
ベテランなみの経験値は積めるでしょうね。
(しかし尺に対する経験は必要で、
どんな尺でもうまく収めて書けるようになるには、
尺なりの車幅感覚を付ける必要があって、
それはまた別個の経験値が必要)


プロットなら100本つくるのは、難しくないかもしれません。
ランダムな三題噺で100本プロットをつくってみるのは、
僕のおすすめの「数やる方法」だったりします。
その中で出来のいい20本を実際に書いてみると、
さらに勉強になるでしょう。
失敗してもいいので、思い切りやってみたり、実験してみるのがいいと思います。
習作というのは、誰もみていない素振りのことです。

こないだ見て好きだったアンダーアーマーのCMのコピーから。
「暗闇の中でやってきたことが、あなたを光の側へ連れていく。」

みなさん、精進してください。俺もな。



ということで、脚本添削スペシャル2019、おしまい。
通常運転に戻ります。


おまけ:生原稿の汚い字の状態。
メモをとりながらうだうだ考える。
使ったセリフもあれば、しっくりこなかったものもある。
後は一気がき、3時間程度で。
生原稿.pdf
posted by おおおかとしひこ at 18:12| Comment(2) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
記事の更新ありがとうございます。

テクニックの解説、生原稿までありがとうございます。
普段手書きで原稿をされているというのを見てどれくらい書き込んでいるんだろうと思っていたので、そちらも見られて感激です。消したり、メモを書いたりしているのをみると、紙に書く利点が改めてわかります。

テクニックの解説も細かく、助かります。

同じ題名でこんなふうに、違ってくるものなんですね。
無駄なものがそぎ落とされて、新しく生まれ変わっている感じがします。

一年間勉強しますので、また挑戦させてください。


純愛
Posted by 純愛 at 2019年06月04日 09:31
>純愛さん

手書きの話。
これだけ色々工夫して、高級キーボードだ自作だ、
ポメラだ独自カナ配列だタイプウェルだってやっても、
手書きに負けるというのが僕の今の結論ですね。

背中を気にしながらPC持ち歩いたり、
電源難民を気にせず、
無限アンドゥ対応(はるか前に消したセリフなどを復活出来る)、
かつコスト最高(今回は原田さんの紙焼きの裏に書いた。
ボールペンのランニングコストは数円だろう)
と考えると、
手書きしか結論はありえません。
PCは清書道具にすぎません。
それすら、金があれば秘書を雇えばよいので。

ただでさえアップデートについてかなきゃいけないし
(今回の令和アップデートの游明朝縦書きバグはひどい。
年一回くらいこういうのに付き合わないといけないので、
PCを買うことは金を払う以上にコストがかかると思う)、
PCスキルを磨く暇があったら、
手書きで何本も書いた方が本質的に伸びると僕は思います。
Posted by おおおかとしひこ at 2019年06月04日 15:47
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