ストーリー進行していくうえで、
新たな設定が加わったり、
新たな事実が分かったりするときがある。
この時、加わった設定の「大きさ」に気をつけよう。
今感覚として認識している、
「その世界の大きさ」があるものだ。
新しい事実がそれを、
「一気に拡大し過ぎないように」
と注意すべきだ。
逆にいうと、
「世界の認識が、
心地よく拡大していくように、
新しい事実の量をコントロールする」
ことが肝要だということ。
新事実の発覚によって、
観客が付いていけない量を提示するべきではない。
たとえば理解するのが難しい、
ガンダムの「ニュータイプ」は、
小出しにしていくわけで、一気出しをしない。
また、世界の認識が拡大しない程度の新事実は、
わざわざ提示するほどの手間を割くべきではない。
大袈裟なことのように思えて大したことがないとき、
人は失望する。
どんでん返しは、
その世界の認識が180度ひっくり返されるから面白い。
たとえば、車田正美はすぐ「な、なにい?!」
と世界をひっくり返す達人である。
今までこうだと思っていたことが、
実はこうだったのさーッ!
というドライブ感こそが、
車田正美のストーリーテリングだと、僕は思っている。
これは(後先考えない)週刊連載には丁度いいかもしれないが、
全部を完璧な世界として整える、
映画には相性が悪いと感じる。
あなたの情報は、
どれだけコントロールされて小出しになっているか。
どれだけコントロールされて一気出しになっているか。
何を言わないで、何だけ言うか。
それを決めてないから、
話が前後したり、
オーバーフローしたり、
ショートだったりするのだ。
説明が上手な人は、
「世界が拡大していくことが快感になるように、
事実を加えていく」
ことが上手である。
2019年06月15日
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