今日後輩新人たちにストーリーとはなんぞやを教えていて、
うまく説明しようとして発見したこと。
ちょうど、三題噺をやってみよう、
というときの話。
4人に三題噺をやらせてみると、
ストーリーになっているパターンと、
なっていないパターンがあることに気づいた。
なっていないパターンを詳しくみると、
三題ABCのうちABを主要要素として使っていて、
Cは背景に出てくる適当な何かなどで使った程度で、
つまり、
「話の大きな要素が二つしかない」
ということに気づいた。
勿論、三題噺のルールとして、
ABCそれぞれを主要要素として使わなければならないわけでない。
しかし無意識に、
「AとBの話」にしてしまい、
ひとつはただ出してればOKのような逃げ方になっている、
というのが共通していたのが興味深かった。
全く別の主要要素でつくり、ABCは背景に書いてある絵、
などでもルール上OKだけど、
お題をクリアしなきゃ、という焦りが、
主要要素から考えてしまうことになったのだろう。
そこはどうでもいい。
問題は、
「主要要素が2だと、ストーリーにならない」
という部分だ。
主要要素だと、
前振り、展開、落ちの三要素において、
前振りと落ちしか出来ていないパターンになっていた。
つまり、始まって即落ちだった。
もう一つパターンがあって、
前振り、展開、落ち無しだった。
つまり、前振りは何にも使われず、即ち出落ちで、
展開も、何にも使われず出落ちであった。
前振りをあとで使ったパターンが落ちがあるパターンだったに過ぎないのだった。
主要要素が3になると、
AとBで挟まれた何か(ここではCとしよう)に、
話が一回ツイストして、
最初から想像されるゴールへ一本道にならず、
展開しているなあ、という感触になっていた。
これはちょっとした発見だな、
と思ったのでここにまとめた次第。
主要要素は、3にせよ。
たとえば恋愛物では三角関係はストーリーの基本だったりする。
2だと、はじまって即終わりになってしまい、
ストーリーが一直線すぎてツイストがない。
逆にいえば、
ツイストや展開というものは、
直線ABで引かれた線上にない点Cへの移動だ。
おそらくは、さらにこれを複雑化していけば、
長い話を書いていける。
直線ABを引き、
その直線上にない点Cを打ち、
そこへ展開して、
平面ABCの作る平面上にない点Dを打ち、
立体ABCDの作る空間上にない4次元点に点Eを打ち…
というようなイメージで、
どんどん違う要素を入れて、
そことの関係性を作っていくことが、
「話を展開させていく」ことなのではないか、
という仮説だ。
考えてみれば当たり前のことで、
新展開とはこれまでになかった要素が入ってくることだ。
逆から見れば、
話の展開とは、新しく投入する「異なる要素」の数で、
コントロールすることが可能ということだ。
抽象度が高い話で申し訳ないが、
覚えておくと何かの分析の役にたつだろう。
2019年06月25日
この記事へのコメント
コメントを書く