左手親指でばかり変換しているから、
右手で変換してみよう。疲労分散とスピード化だ。
ひとつ、熟語の問題に当たった。
モダンな配列は、
「いうんきくつちっ」の8文字を、
右手側に配置することが多い。
「漢語由来熟語の二音目はこの音で終わる」
という法則があることと、
「左手→右手の打鍵は、逆より有意に速い」
(右利き)という経験則があるからだ。
薙刀式の運指原則、
「左手で捌き右手で留め」は、
この熟語においても踏襲されていて、
8文字のうち、「ち」「っ」を除いた6文字は右手に集中している。
で、右手変換。
熟語を入力即変換するような、
短文節変換は、右手終わりの確率が高いため、
右手変換がやややりにくいことに気づいた。
無意識に左手変換にしていたのは、
右手終わり→左の左右交互だったのだと。
アルペジオが親指にまで拡張されるかは、微妙なところか。
右手の端の指という特徴以外に、
親指は他の4指と違う角度についてるし、
腱も違うところを使っている。
右手終わり→右手親指が、
アルペジオ的な感覚に、
あまりならない感触があった。
手のポジションの移動が必要な、ムズムズ感がある。
連文節変換では熟語体言止めはほぼないので、
比較的右手変換もできないことはない。
しかし薙刀式の運指原則、
「右手で留め」から右手変換は、
まだ違和感がある。
慣れていないゆえのことなのか、
特に熟語で気になったことだが、
慣れればスムーズにいくのか、
ちょっと不安なところ。
スペースキーをどっちの指で打つのか、
決まってるのか、使い分けているのか、
使い分けているとしたらどのような原則で、
そしてその頻度は、
などを調べる方法がない。
自分のものはわかるけど他人のものや、
平均的なものを知りたい。
変換を伝統的に変換キーで行う人は、
この限りではないかも。
僕はMacから入ったので、
「スペースキー左手で変換、右手カーソルキーで候補選択、
右手エンターで確定」
で始めてしまった。
で、これは効率が悪いし、
IMEのことえりの精度も悪いしで、
WindowsのMS-IMEの方がマシだったので、
「原稿書くときはWindows」になってしまった。
だから変換キーと無変換キーの役割は、
全く理解しないまま、
「触ったことがないキーだが、
ソフトでバインドを変えれば一等地にいいキーを置ける、
物理的に美味しいキー」
という認識しかない。
このへんの親指の役割周りを、
再び考えた方がいいのかしら。
そもそもセンターシフトは、
スペースキーに、
空白、変換、次候補の三つの役割があるところに、
第4のシフトの機能までつけようとすることで、
空白とシフトだけの英語のSandSとは、
全然重みが違うのだなあ。
親指シフト系の人は、
無変換、スペース、変換の3キーに様々な機能を当てて、
最適化しているだろう。
(蜂蜜小梅の141Fさんは、
左から、全確定/左シフト、変換/次候補、変換/次候補/右シフト
に当てているそう。他に「注目文節右」を親指に当てているらしいが、
それがどのキーなのか不明で(変換キーと推測)、
注目文節右で即確定かどうかも不明。
ちなみに僕は注目文節移動後は確定にチェックを入れていない。
連文節変換したときに何文節あるかわからないので、
カーソル連打で回数誤るときがあるからだ)
文字領域シフト系の人は、
エンターやBSやコントロールなどを親指キーに持ってきているだろう。
センターシフトはどうあるべきか、
右手と左手の使い分けについて、
実はまだ誰も深く考えてないのかもしれない。
昔の新JISは、そこまで考えられた形跡もないし。
僕は自作キーボードにしたんだから、
親指キーは自由に使っていいはずだが、
一応USキーボードでも自由で快適な環境を実現するように、
薙刀式は考えたい。
(今後JISキーボードは衰退していくだろう。
リアルフォースの変換無変換の小ささで、
世界の流れはわかるというものだ。
そのうち「使用実態がない」という理由で、
無変換変換キーは廃止されたりして)
私が使っている親指確定を、かいつまんで説明します。
★物理配列
[無変換][空白][変換]
打鍵を負担する指は「左親指」「左親指」「右親指」です。
上記の物理配列を下記の論理配列に定義します。
★論理配列
入力時:【n/a】【左シフト】【右シフト】
変換時:【注目文節右】【全確定】【変換/次候補】
普段は句読点トリガーで変換しているので、
入力「まめがにている。」
↓
(句読点変換・未確定)《豆が》《煮ている。》
↓
[無変換]を左親指で打鍵して注目文節を《煮ている。》に移動
↓
[変換]を右親指で打鍵して次候補《似ている。》に修正
↓
[空白]を左親指で打鍵して確定
という感じで入力・変換しています。明示的な確定作業を行うことなく次の文字を入力して、結果として確定させる方が多いかもしれませんが。
極端な話をすれば、得られた出力に対して左親指で「Yesなら空白」「Noなら無変換」と判定を下している感じです。
飛鳥カナ配列と蜂蜜小梅配列は「はじめにJISキーボードありき」で作られた日本語配列なので、JISキーボードの衰退は危機感を覚えます。
親指操作の、やっと全貌が掴めた感じです。
カーソルを使わずに親指で書き進められる感覚がわかります。
こういった日本語入力の変換や確定や選択やらは、
なかなか統一された仕様がなく、
テンプレがいくつかあるわけでもないので、
このやり方はもっと広まればいいのに、と思いました。
(おそらく蜂蜜小梅配列は、単なる右シフト左シフトだけでなく、
これらの親指による変換操作や句読点変換も込みで、
蜂蜜小梅配列だと言えると思います。
ニコラが短文節変換前提のように。
勿論設定は個々人の自由でしょうが、
おススメ設定として追記してもいいくらいかと)
しかしこれは、無変換、スペース、変換の3つのキーがいい場所にある前提のキーバインドですねえ。
長いスペースキーの意味が僕は全くわかりません。
2.5Uくらいにして、両側にユーティリティキーを作って、
自由にユーザーで定義できればいいのに、などと妄想しています。
(自作キーボードではそこが自由になるので大変面白いです。
新しい親指の物理配列、そこに当てる論理配列と、
両方を設計できる可能性が開けています。
まだ実装例はないようですが…)