これを登場人物も観客も確認できないと、
話がモヤモヤしてしまうのだ。
ある焦点Xを設定したとする。
「あれは果たしてこうなるのか?」の形式をしているだろう。
こうして何かを始めたはずだが、
状況が変わり、ターニングポイントなどを経て、
焦点Yになり、Zになり、…現在Σになっているとしよう。
その時にふと疑問に思わなくてはならない。
「あれ?Xってまだ生きてるんだっけ?」と。
Xがセンタークエスチョンのような大きなものであれば、
流石にそれが消えることはないはずで、
しかもそれが前提で皆動いているはずだから、
まさかXが消えたとは思わないだろう。
しかしずっと前の小さなXが、
行方不明になることが、とても多い。
「今度遊びに行こうね」の伏線がいつまで経っても回収されない、
男女関係のようだ。
そのXは生きてるのか、自然消滅したのか、
確認できないと、
イライラするのである。
作者が忘れているのは最悪で、
分かっているのに描けないのはもっと最悪だろう。
ある時「Xはどうなった?」と尋ねさせて見れば良い。
思い出したらなんらかのリアクションがあるはずで、
そこがまた一つのターニングポイントを形成するかもしれない。
もちろん、Xを一端意図的に忘れさせておいて、
伏線回収のタイミングで鮮やかに思い出させる、
というテクニックもある。
Xを意図的に隠し球にしているのか?
単に置いてけぼりになったのか?
とくに状況が変わった後、見失いやすいので注意。
それまでの原稿を読み返して、
忘れているXに赤線を引いておこう。
それらには、今後答えがまっていなければならない。
2019年07月04日
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