2019年07月11日

倍にする練習、半分にする練習

トレーニングとして、
何回かやってみるといい。


まず倍に膨らませる練習。

あるシナリオを持ってくる。
自分のでいいし、他人のでもいい。
5分ぐらいが練習にいいだろう。

それを倍の長さにするのが目標。

やり方は簡単で、
元のシナリオのシーン1、2、3…を、
新1、3、5…とナンバリングし直して、
新しくシーン2、4、6…
を足してみると良い。

大体倍くらいになるだろう。

「ある事とある事の間に何があったのか」
を考える訓練だ。
テヅカチャートの簡易版とも言える。

で、なんとなく膨らませたところを考えると、
もっと膨らませられるシーンと、
カットしてもいいシーン(元のものも含めて)があることに気づく。

で、うまく枝刈りしたり、膨らませていき、
大体倍の長さに仕立てると良い。

新しい登場人物、
新しいプロットライン、
新しい焦点などを一切足すことなしに、
「ただ長さを倍にする」だけの訓練である。

短い話なら簡単に出来ると思う。


半分にする訓練は難易度が高い。
これは何かの要素を削ることになるかもしれない。

単純作業で、
元のシーン1、2、3…の、
2、4、6…をカットして、
半分の長さのシナリオにしてみる。
それで最後まで読んでみて、話の通じないところを、
うまく手術していく。

端折らないといけないところが出てくるだろうし、
省略表現を使って元のシーンを縮めるといい部分もあるだろう。

あるいは、1、3、5…をカットして半分にして、
以下同でもいいし、
両パターンやってみてもいい。


膨らませる事が下手なのか、
カットするのが下手なのかは、
これをやってみる事で自覚する事ができるだろう。
弱点が分かれば強化のしようはある。
問題は、自覚症状がないことだからね。

自分の短いシナリオでもいいし、
誰かのシナリオ、たとえば脚本添削スペシャルの何かでもいい。

話を成立させること、
魅力を引き出すこと、
この二つを主眼にやってみると、
大変勉強になるだろう。
posted by おおおかとしひこ at 12:52| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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