自作キーボードなどミニマルな物理配列用の、
親指シフトニコラ配列です。
たとえばminiAxeは文字部分が5文字×3段×左右の、
30キーしかありません。
しかしニコラは@キー(USだと[キー)を使用する為、
計31キーを使います。
これを30キーに収めるのが基本設計思想です。
元のニコラは、四隅のQP@Z/の単打部は、
文字を乗せずに句読点記号を乗せています。
(それぞれ。,、.・)
このうち中黒を捨てて、Z/を.,の組み合わせとし、
QPを。、の組み合わせとしました。
あとは全くニコラと同じです。
使用感としては「、」がPになり、中黒がなくなっただけ。
格子配列と相性がよくなりました。
ついでに、
僕は半濁音小書きが全く覚えられないので、
「Zまたは/を押しながら(親指シフト不要)」
はひふへほあいうえおゆよの場所を、
ぱぴぷぺぽぁぃぅぇぉゅょに定義しました。
「や」は「ふ」裏なのでぷを優先しました。
「ゃ」は従来通りの左人差し指上段裏をお使いください。
大昔のOASYSでは、
小指シフトキーが半濁音に定義されていたそうです。
その感覚に近いかと。
ついでにぁぃぅぇぉの小書きを足したので、
覚えにくいニコラの弱点をカバーしているといえます。
(ニコラの半濁音小書きもそのままなので、
どちらも使えます)
自作キーボードでは親指キーが豊富に使えますが、
文字部分が30キーにミニマル化されていることが多いです。
中黒を捨てるだけで30キーに収まり、
かつ小指シフトで半濁音小書きも贅沢にいれました。
つまり親指2キーと合わせて計32キーあれば、
自作系でニコラが使えるというわけ。
実装は、
QMKとキーエミュレータDvorakJを併用する方法と、
QMK内に実装してしまう方法があります。
前者の方が楽ですが、Windowsのみです。
後者は難易度は高いものの、
キーボード内に親指シフトが入った状態になります。
【設定法】
1. 自作キーボード側のQMKキーマップで、
どのキーを親指左キー、親指右キーにするか決めます。
FJ直下か、ひとつ内側あたりが適切でしょう。
(以下に示すように、親指左をスペース、
親指右を変換キーにしてあります。
なので、KC_SPC、KC_HENKをマップに定義してください)
2. DvorakJに以下のファイルを読ませて下さい。
遅延設定(待機と遅延/キー入力を待機する時間)は100ミリ秒から60ミリ秒ぐらいがおススメ。
30ニコラ.txt
左親指はスペース、右親指は変換にバインドしています。
無変換キーにしたければspaceとなっているところをmuhenkanに変えればOK。
(この場合自作のQMKをKC_MHENに替えてください)
記号部は適宜自分用に設定してください。
3. DvorakJを使わない場合、QMK用のニコラがあります。
https://github.com/eswai/qmk_firmware/tree/master/keyboards/crkbd/keymaps/nicola2
コルネ用のニコラに設定されているため、
適宜改造して自分用のキーマップを作ってください。
自分でQMKを書くレベルの人なら、30ニコラもすぐ作れるはず。
難易度がやや高いですが、
OSによらずキーボードを挿せば親指シフトで入力できる為、
真の「親指シフトキーボード」と言えるかもです。
現在僕はこれまで薙刀式しか載せてなかったminiAxeで、
親指シフトが打てています。すげえ変な感じが新鮮。
DvorakJを切り替えるだけなので気分で使い分けて、
これから親指シフトを練習する予定。
2019年07月13日
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