大きく三期に分けて良いのではないか。
第1期: ワープロ期
第2期: 新配列期
第3期: 新新配列期
とでもとりあえず命名。
第1期: ワープロ期(70年代、80年代)
日本語をどうやって打つか試行錯誤された時代。
親指シフト、JISカナ、新JIS、TRON
M式、qwertyローマ字
第2期: 新配列期(90年代、00年代あたり)
Windows普及期と重なると思う。
qwertyローマ字の普及に伴い、
カウンターとして「もっと効率のいい配列があるのでは」
と模索された配列たち。
行段系のバリエーションが沢山出来、カナ配列も探求される。
親指シフトをどう改良するか、中指シフトはどうか、
などが模索される。
やまぶきや窓使いの憂鬱、IMEのローマ字テーブル内、keyswap
などがエミュレータのメインか。
あるいは、計算配列のアルゴリズムも追及された。
漢直入力も研究される。
花、飛鳥、月、星、下駄、龍
新下駄、姫踊子草、小梅、蜂蜜小梅
月系(月U、月K、月E、月T、ぶな、叢雲、幸花など)
月見草、さら、翡翠、蜂鳥
SKY、チーズ、チョイ、AZIK、DvorakJP、和ならべ、やつがしら、いぬふぐり
きゅうり、つばめ、ひばり、こまどり、けいならべ、つぐみ
風、超絶技巧、T-Code、TUT-Code、G-Code、phoenix
ガラケー打ち
KKGon
あとIMEも沢山あったはず。
SKKなど。
第3期: 新新配列期(スマホ以降)
第2期を経験してない世代の人たちの開発?
親指シフトがブロガーを中心に突然復活したり。
エミュレータはDvorakJ、Karabiner、かえうちあたりがメイン。
第2期は標準JISキーボード前提だったが、
変換キーがまともな位置にないハードウェアが増えた。
MacBookのほうが親指周りが変わっていないため、
orz親指シフトがライブ変換こみで浸透したり。
USキーボードやエルゴノミクス、
自作キーボード(左右分割、格子配列や左右対称物理配列)
など、ハードウェアも変わるかも。
QMK実装の新種も増えるか?
orz
蜩、NewStickny
薙刀式、よだか、かわせみ、蛇、月光、英月、いろは坂
カタナ式、Eucalyn、Harmony、Astarte
葦手入力、川月
音声入力
フリック入力、ターンフリック、フラワーフリック
※沢山漏れています。随時追加するかもです。
第2期は衰退を余儀なくされる。
度重なるOSのバージョンアップによって、
エミュレータが過去へ押し流されてしまった感がある。
セキュリティの問題で、
会社が「パーソナル」なコンピュータでなく、
共用化されてインストール禁止にされたことも大きい。
それでも有志によって語り継がれて、
まだ使っている人もいて、
エミュレータを開発する人もいる。
第2期で試行錯誤した人たちは今どんな配列を使っているのか、
知りたいところ。
僕はqwertyローマ字しか知らなくて、
ある日ブラインドタッチを学ぼうとしたら、
こんなに不合理な指遣いが正解なはずがないと調べ始めて、
結局自作でカタナ式、薙刀式をつくり、
参考のためにいくつかのカナ配列を使えるようになった。
もう薙刀式なしではPCでまともな文章を打つつもりはない。
qwertyを身につけるくらいなら自作キーボードを作った方がましレベル。
全てはqwertyローマ字が、
一見初心者向け(サイトメソッド)で、
中級者(ブラインドタッチ)に厳しく、
選ばれた超上級者にのみ、
ロールオーバー提供の最速配列のため「悪くないではないか」
と評価されてしまうことが、
この百花繚乱の結果だと言える。
これらはすなわち、No qwerty運動の結果だ。
筆記用具は自由であるべきだと僕は思う。
qwertyローマ字の強制は、
使いづらくて消せない古いボールペンしか、
文房具屋にない愚行だと考える。
勿論qwertyがこれ以上なく自分にフィットする人の自由を認めたうえで、
qwertyローマ字は性能がわるいと断言したい。
もしqwertyローマ字が性能が良かったら、
タイプウェルSJ以上はもう10倍以上いるべきだし、
社会人の大半はブラインドタッチできるべきだ。
字の読み書きの基礎技能レベルとしては、
19mmピッチ標準キーボードでの、
標準運指qwertyローマ字は欠陥がある。
僕は新配列などという言葉を使うけど、
代替配列という人もいる。こっちのほうが、
qwertyローマ字やJISカナ以外の、
「別の選択肢」のニュアンスがあると思う。
文房具屋では試し書きが出来る。
もっと色んなキーボード(物理配列)を、
色んな配列(論理配列)を、
試せるべきだと僕は思う。
少なくとも僕所有のキーボードはいつでも貸すし、
カタナ式と薙刀式は無料で練習マニュアルごと提供している。
2019年07月18日
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