どれが正しいのか?答えは出ていない。
しかし、自分に合ってない打ち方をすると、
手を痛めるし遅いしでよろしくない。
自分に合う打ち方を知るためにも、基本的なことを知っておかれたい。
指先の打ち方は、現在3種類あると思う。
1. 垂直落とし
指を立て、
指先第二関節から先を伸ばし、
指を垂直に落としていく方法。
接触点は指先。
確実に押せたかどうか分かる、
クリック感のあるキーに向くだろう。
力がかかるので、キー押下圧は重目がいいと思う。
45g、55g(標準)、65gぐらいか。
手前に引っ掻くような打ち方は厳禁。
屈筋を使うと腱鞘炎になりやすい。
だったら次を選ぶべき。
2. 撫で打ち
指を寝かせ、
指の腹、指紋を取る部分を接触させる。
打つというより撫でる感覚。
横滑りする力を使う。
(とくに薙刀式は前方向に滑らせる、
「前滑り」打法、伸筋を使う打法が疲れなくて推奨)
アクチュエーションポイントがストローク半ばにある、
リニアや静電容量キーを使うのによい。
低背キーや軽い押下圧が向く。
45gから30gまで市販キーボードがある。
自作なら更に軽く出来、
僕は20gと15gの混合軸を使っている。
3. 猫の手
指を丸め、指先で打つ。
1に似ているが、より古いスタイル。
ピアノ(押下圧55gが標準)はこの打ち方が良いとされる。
力もかけられるし、繊細なタッチもできるからだ、
親指シフトが唯一この打ち方を推奨。
手首は浮かし、前腕より下げ(お化けの手)、
軽い押下圧(35g程度)が良いという。
また、親指は横についているから掴むように打つべき、
と主張されるが、横に打てるキーのついているものは、
自作系しかないので注意。
僕は掴むように打てる斜面付きのキーキャップを自作した。、
手首は、付ける派と浮かせる派がいる。
1. 手首は付ける
パームレストや机に手首を付けたまま打つ。
撫で打ち派に多い。
キーボードの高さが高いなら、
パームレストで高さを上げるのが一般的。
疲れないが、手の動きが制限されるため、
速い打鍵ではない。長期的なスタイル。
また、手のひらの下部分を付ける人と、
パームレストに脈を取る部分を付けて、
手首自体は自由にする人がいる。
2. 手首は浮かせる
肘ごと浮かせて自由に速く打つ人と、
手首と肘の中間あたりを机のヘリに付けて、
そこから先は浮かせる人がいる。
(この場合キーボードの傾きの調整が必要)
トップスピードは速いかも知れないが、
固定ポイントがないので空間把握が難しいし、
疲れるよね。
腕の置き方でも色々ある。
1. ハノ字
市販キーボードはハノ字にせざるを得ない。
左右対称にすると左手だけ捻られるため、
中心を左にずらした非対称ハノ字にする人もいる。
2. まっすぐ
左右分割キーボードはこれが可能。
肩幅に腕をまっすぐ出した方が、ひねりがなく楽だよ。
1と2の中間くらいがちょうどいい人もいる。
3. 逆ハノ字
さらに開いた方が楽説もある。
市販キーボードの左手のひねりのように、
右手も外にひねるタイプの自作キーボードもある。
座り方、机と椅子の組み合わせでも、
姿勢や打ち方に影響される。
また、ピアノやタイプライターの理想の打ち方は、
「前腕を水平に出して、鍵盤はその下の高さ」だ。
そのために椅子を上げるか机を下げるべき。
しかし日本の事務机はどちらにも対応していないので注意。
スタンディングデスクや膝上キーボードシステムなどは、
無意識に自衛しているわけだ。
キーボード自体の置き方も色々ある。
1. チルト(奥あげ手前下げ)
手首を浮かせる派はこれがいいらしい。
一方手首を付けると、手首を起こしすぎるため、
チルトスタンドなど立ててはいけない。
2. 水平置き
撫で打ち派はノートPCのこれが好きらしい。
本格キーボードほどステップスカルプチャが付いていて、
意外と水平置きは難しい。
(自作は水平置きはわりと多いよ)
3. 逆チルト(奥下げ手前あげ)
手前の高さに手首をあげる(パームレストなどで)
と、理想的な撫で打ち、猫の手が作りやすい。
なんでみんなやらないんだ?
知られてないから?
左右方向のセッティングもある。
1. テント
左右分割キーボードでは、
内側を高く、外側を低くすることがある。
これは手を自然にテーブルに置いた時、
親指側が高く浮くことからだ。
キーボード筐体自体に足をつける場合もあるし、
3Dキーキャップで実現している自作キーボードもある。
ちなみに僕は高低差3mmの微妙テントにセットしてある。
2. 逆テント
逆にした方が打ちやすい説もある。
キーボードはどうやって打つのが、
疲れず、健康に良く、速いのか?
答えはまだ出ていない。
靴が色んな人によって合う合わないがあるように
(たとえば僕は足が幅広で、普通の靴だと外反母趾になりかかるほど苦痛。
それを知らなかったので大変辛かった)、
キーボードが手に合わないのは苦痛だ。
しかるに、これらのような調整は全く知られていないのが、
キーボード屋が誠実でない証拠だと思う。
文句を言ってもしょうがないので、僕が知り得たことを整理してみた。
暗いと不平を言うよりも、進んで灯りをつけましょうの精神だ。
ちなみに僕は、
撫で打ち、手首つけ、腕はまっすぐ、水平置き、テントに落ち着いた。
沢山の選択肢から何が自分に合うのか、
パラメータを変えて試すしかない。
参考にされたい。
2019年07月24日
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