2019年07月26日

書く集中力の持続

タイピングカテゴリで整理して思ったのだが、
書く持続時間(集中力)ってどれくらい持つ?

つまり、他のもの(スマホとか)に気をとられるなく、
白紙とペンだけの世界に、何時間居られる?

僕は手書きなら、最低でも一時間は余裕で、
書くことがあるなら2〜3時間は別世界に飛んでいる。
(だから気がつくと夜になっていてびっくりすることが良くある)


記録でいうと13時間(間トイレ休憩すらなし)、
というのは覚えていて、
これは高校生の頃の体力があった頃。

でも今でも数時間は全然あるし、
休憩挟めばまた数時間、とかは余裕。

ただし、休憩は時間が経つほど頻度が増える。

15分とか30分で休憩挟むようになってきたら、
もう頭の中の蓄積がなくなってきたんだなあ、
と思い、
それでもひねり出すか辞めどきかを判断する感じ。


勉強でいうと、
京大の入試は二時間半単位なので、
この間集中力が持続するのは当たり前だけど、
ほとんどの人は出来ないらしい。
逆にいうとこれだけのスペックがない人を、
最初から弾いている入試なわけ。

勿論一点突破だけを考えずに、
ああでもないこうでもないと、
いろんな角度から眺めることも、
この集中には入っている。

飽きた、疲れた、まで、何分何時間持つのか、
みたいなことだ。


僕は手書きならば一時間は余裕で、
ほっといても数時間は可能だ。

タイピングはそこに追いついていない。
薙刀式ですら30分が単位で、
調子が良い時でも一時間かなあ。

脳か指か目か姿勢か、
とにかく何かが問題なのだ。
デジタルは記号的になり過ぎていて、
アナログの自由さがないことも、
思考の飛躍を邪魔しているかも知れない。


僕がデジタルは人を幸せにしない、
と常々言っているのは、
デジタル設計者がこの集中力を常時してないだろ、
と思える作りになっていることで、
小一時間作業程度しか見てないだろ、
と思うことがよくあるからだ。



この集中力は上がるのだろうか?
幼少の頃に決まり、
大人になってからは変わらないのだろうか?
僕はよく分からない。
最初からそうだったし、
限界が上がる感覚はもうない。

デジタルがない頃の企画会議は、
灰皿もそこにあったので、
白紙と白いホワイトボードを前に、
座ったまま何時間も話すことがあった。

タバコ休憩はなく、トイレくらいしかなかった。

スマホはない。インターネットはない。
テレビとラジオと本が全て。
テレビはつけない。雑誌は積まれていた。
ケータイはあったけど切っとくのがマナーで、
電話はデスクの人が付箋メモで渡すしかなかったし、
企画といえば電話を繋げないものだった。
親が死んでも抜けられない部屋だった。


僕はその「企画しかない部屋」で4時間も8時間も企画をしていて、
とても充実していたわけだ。
そんなのが週2、3回あったわけで、
強制で、そこから抜けるには企画が通るしかなく、
企画が通っても、またそこで集まって企画して。
それは一生続くわけで。


今若い人がそれを経験していないのは、
とても残念なことで、
そこまで毎日自分を追い込んだ経験がないと、
「まあどうにでもなるな」という経験と、
「ここからは不安、ここまでは確実」
の見積もりが出来なくると思う。


重ねていうが、
これにデジタル機器は追いついてこない。
そんな用途を想定していない。
だから僕は、タイピングを改良しているわけで、
それでも手書きを勧めるのは、
ここまでの集中力を、現在のデジタルでは鍛えられないからだ。
(僕は自分のサーフェスをネットに繋いでいない。
でもスマホは見ちゃうよね)


あなたの集中力はどれくらい?

勿論、出来は集中力に比例するとは限らない。
しかし、「練られた思考」だけが、
フィクションを傑作にする。
(「天気の子」の後半戦には、
科学的視点や社会的視点が足りていないこと、
即ち思考が練られていない、浅い出来であったことは糾弾した)
posted by おおおかとしひこ at 09:39| Comment(1) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつもブログの更新楽しみにしています。

私は創作するとき25分集中、5分休憩を
連続して行い、最長で6時間ほど取り組みます。
ですが、集中できないときは15分ほどでリタイアしてしまいます。
波が激しく、できるときはできるし、
できないときはまったくダメです。

日々、もっと集中できないか、
自分をやる気にさせることができないか
試行錯誤しています。

もしかしたら経験も足りないのかもしれませんが
大岡先生は、自分をやる気にさせるスイッチはありますか?

日々やる気にさせることができれば、
それこそ毎日、長時間机に向かえるような気がします。
 
Posted by 純愛 at 2019年07月27日 17:27
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