って何だろう、って最近時々考える。
僕はqwertyで速く打てる指もモチベも持ち合わせていないが、
qwertyでものすごく速く打てる人もいる。
僕がダメだと思っている部分を難なく(もしくは苦労して)乗り越えて、
僕の限界よりも遥かに雲の上にいる人もいる。
僕には薙刀式が合ってたけれど、
彼らにはqwertyがなじみが良いはずで、
欠点だらけだろうが何かいいところもあるはずで、
それを理解したいという思いは強い。
俺が好きにならなかった女のどこがいいんだ?
ということを、単純に知りたいだけかも知れない。
先日、左右交互打鍵だからでなくて、
アルペジオが多いからではないか、
という仮説を論じたが、
もうひとつ、
「左にひねるキーボード」に相性がいいのではないか、
という仮説を立てている。
僕はロウスタッガードなキーボードがとても苦手で、
左手を左にひねりすぎて腱鞘炎になったので、
出来れば二度と触りたくない。
再発も嫌だし、
治療兼再発防止に格子配列にしてとても快適だ。
でも会社では伝統的キーボードを使わざるを得ないことも多く、
そこでqwertyローマ字を打つと、
この「左にひねった位置と相性がいい」ことに気づく。
まず左手。
中指薬指が、中上段しか使わないこと。(XCは最適化には使うだろうが)
小指が、中下段しか使わないこと。
この二点がすでに、「左に捻られた左手」
の様相を呈している。
人差し指を見ると、下段をほぼ使わず、
上中段に集中している。
僕は人差し指が短いからTが苦手だが、
「左手を左に捻ることで、人差し指が伸びやすい」
はあると思われる。
例外はBVだけど、低頻度だから影響が少ない。
つまり、「左に捻った状態で使いやすい」といえる。
(僕はそんなにBが苦手ではないが、
Bがすごく苦手な人もいる。
左親指で取ったり右人差し指で取る人もいる。
それは左人差し指のベースが中上段になっているからで、
左親指も出しやすくなっているからでは?)
右手。
中指薬指も同様に、上中段しか使わない。
(とくにタイピングゲームでは下段の、。は使わないことが多いだろう)
小指は使うとしても上段Pのみ。
これは、右手を左にひねっていれば打てる。
ーも同様で、左に捻っているからこそだ。
(僕は小指が短いので薬指で取るが、原理は同じ。左に捻っているから楽だ)
右手人差し指は、左に捻っているぶん、
下段のNMを打ちやすい。
Yが打ちにくいのは、この重心から外れるからではないか。
さらにUを中指で打つ最適かもある。
NU、MUを人差し指中指は、左に捻る形だ。
つまり、
頻度の少ない例外、XC、VB、
例外Yを認めれば、
「両手を左に捻っている」状態が、
qwertyの主要キーへの指の届きを楽にしてるんじゃないか説。
これは、格子配列に慣れまくってから、
ロウスタッガードに戻ってくるとハッキリ自覚できる。
左右対称に構えるより、
キーボードの中心を自分の中心から左に外して、
左に捻った形、
手首の上から見た反時計回転が、
運指の前提になってるんじゃないか説。
格子配列でqwertyローマ字を打つと、
この仮説が検証できるかも知れない。
(事実打ちにくかったが、
ブラインドタッチが出来ないレベルなので、
僕の感想は信用できない)
あるいはコラムスタッガードで、
どれくらい変わるかだろうなあ。
自作系でタイピングメインの人はみたことがないので、
非標準物理配列の影響について、
考察してる人はいないだろうなあ。
本来手首の回転なんていらないと思うけど、
たまにタイピング記事で手首の回転に言及されることがある。
qwertyローマ字は、手首回転を使う配列だとも言えるかもだ。
(qwerty英語は知らないので、
ここでは考えの外とした)
僕は掌の小指側の骨を机につけて、
その一点を支点に手首を回転させる。
なので踵のようにそこだけ皮膚が厚くなっている。
自作キーボードに移るまで20年も標準キーボードだったので、
左のタコの方が大きく厚い。
他の人はどうなんだろう。
それも気になる。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLiTr9liQeWHc3dE5KOw-hsNWXZBnA6726
個人的には左にひねるほうがデメリットが多くなります。
手首を左にひねる(指がキーボードに対して真っ直ぐもしくはそれ以上左に向く状態)と、日本語で多用する
「で」D(右人)→ E(右中)が打ちにくくなります。
D(右人)は、直前・直後の運指ともにほぼデメリットがない、誰でも導入がおすすめできる最適化なので、もったいないな、と。(後述しますが格子配列でも打ちにくくなります)
あと一般の人にはあまり関係なくなりますが、もう少し進んだタイピングになるとZ(右薬)→ A(右小)も使うので、これも左ひねりは使いにくくなります。ZAの小指連続を回避できると疲れにくさが断然違ってくるので、これももったいない。
そして単純に左にひねると手首に負担がかかるのは明確なデメリットなので、DE・ZAが打ちにくくなることを考えると、トータルでは左ひねりは良くないと思います。
DE3(中指)、SW2(薬指)の担当範囲も、よっぽど右にひねらない限りは、普通に手のひらを広げる動作では動線から外れません。指がキーボードに対して少し右に傾いて向いている自然な状態だと、手を広げると(手首の角度を変えることなく)弧を描いて左上に伸びていきます。
そして格子配列についてですが、QWERTY(とくに最適化)と相性がかなり悪いです。
・上記2つ、DE、ZAが打ちにくくなる
・Yを左手で取りにくい
・Bを右手で取りにくい([ぶ]・[び]が右手で打ちにくい。母音の指をずらせば打てるけど、その後の連接が悪い)
さらに、左右分離するとYB最適化ができなくなるので、(個人的な体感では)恐らくQWERTYタイパーにとって速く打てなくなる要素が多くて、左右分離を使うメリットは無さそうに思います。
という感じで、書いていて思いましたが、速ければ速いほど、最適化をすればするほどJISキーボードでの恩恵が大きくなるので、それ自体がデメリットとも言えるかもしれません。
どこまでやりたいかによって、「そんなに最適化しないし格子配列左右分離が良いよ」というのもごもっともなので、あくまで最適化する勢の意見のひとつですね。
大変参考になりました。
ただ言葉の問題で「左に捻る」というと、
捻りながら打つことを想起されたかもしれませんが、
僕は左手を構えた時点で、
既に左に捻られた状態スタートと認識しています。
左右分割は肩甲骨が開くと良く言われますが、
僕にとっては「指が肘からまっすぐ出せる」ことがメリットが大きいです。
動画は大変参考になりますが、
見ているだけで左手を捻る部分が痛くなるので、
僕には健康に良くなさそう。
痛くない人は最後まで見れるだろうけど。
なんにせよ、qwertyは1/4と1/2ずれている、
奇妙なキーボードに特化した良さみたいなことが言えるかもしれませんねえ。
格子配列に関しても予想通りでした。
自作キーボードでも、6YBあたりを左右に備えよう、
というものもありますね。それこそ自由の世界なので。