2019年08月09日

【風魔】一気見2019

毎年この日は、風魔一気見をすることに決めていて、
エア再放送の気分とか思い出しながら、
それでも追加で書いていないことを思い出すもんだなあなんて。


一話、白凰学院の白い校旗が掲げられているが、
それはテグスで引っ張ってはためかせています。
いい風待ちをする余裕がなかったので。

一話をやるときはまだCMペースで撮っていたので、
そうした細かいことまできちんと指示出ししていたけど、
次第に予算と労力の配分がわかって来て、
そんな細かいことに労力がかけられないことを学習したものだなあと。
(逆に市野さん監督回に比べて、
僕の監督回は密度がとても濃い。
これは育ったバックボーンの違いだろう)


今回個人的に興味深かったのは、9話の将棋部回。
・誠士館に寝返った男が公式戦で出てくるというドラマ
・トイレで偶然人質の話を聞いてしまう
・そのトイレの水道が止まったことが、屋上で霧が使われたことを意味する
・監視が外れたことが復学の動機となる
・監視の身代わりによって陽炎出奔
・「追い詰められた者は何するかわかんねえぞ」
という今後の暗示
などが上手に構成されていて、
こいつ脚本うめえな、
と自分で自分のストーリーを眺めていた。
(クレジット上は笹野さんになっているが、
ほとんど自分で書いた。
笹野さんは麗羅のセリフを書いた程度。
ちなみに、「燃えちゃえ」「僕が初めて人を殺した」は、僕が書いた)

将棋部ならではの、全体が頭脳戦になっているのが興味深い。

こうしたプロットがパズルのようになっているのは、
ドラマではよくあるけど、
車田原作ではあまり見ないので、
新鮮だったような記憶がある。

7話の柔道部で車田原作の枠組みを超えることを宣言したようなものなので、
それぞれの監督が工夫を凝らした回が続き、
後半戦はとても脚本的にバラエティに富んでいるなあ、
なんてことをおもいだす。

麗羅のデビュー戦以上に、
9話はプロットの巧みさがいいスパイスになっているなあ、と自画自賛。


色んな人が色んな工夫をして、
風魔ドラマは重層的な大河になった。
いまこんなに野心的で密度が濃いドラマってあるのかしら。
よくしらないが。

相変わらず、

1話2話で笑いながら上手に原作前半の空気を再現していると感じ、
3話で殺陣とCGに死鏡剣をカッコイイと思い、
4話で坂本の演技がなあ、と思いつつ白羽陣の再現を愉しみ、
5話の永遠の刹那がかかるところで鳥肌が立ち、
スローモーションの羽の中の闘いをカッコイイと思い、
6話のシンクロの闘いを興味深く見守り、
小次郎の喪失感に感情移入し、
7話のこれはコンビニの釣り銭だ、に笑い、
8話の特撮大爆発を興味深く見て、
9話の陽炎の星取表の復活にトリックスターを感じ、
10話の「強い善人だってとこ」に感動し、
11話の「あの子、うまく出来たかなあ」に感情移入し、
12話の怒涛の展開に前のめりになり(これほんとに30分かよ?)、
13話の絵里奈の登場に驚く。


オリジナルの部分がとても面白い。
風魔の小次郎の原作を大事にして、
その隙間の部分を思い切り面白くした、
原作の実写化のとても良い見本だと思う。
昨今のしょうもない実写化の累々たる死体の群れに、
風魔が入らなくてよかった。

もし男塾映画版並だったら。
もしDQ並のひどい改変だったら。
もし実写ルパン並みのなんだこりゃだったら。
もしテラフォーマーズ並みの、進撃の巨人並みの、程度の低い実写化だったら。

深夜ドラマでよかった。
もっと巨大産業だったら、いろんな事情に寄り添わなくてはならず、
しょうもない改変が起こっていたかもしれない。

なにより、
ストーリーが進むにつれて、
どのキャラクターも活き活きして、
ストーリーよりもキャラクターに感情移入するように出来ている。
それって、ストーリーが面白くないと出来ないことなんだよね。
キャラクターの出来だけならば、
上にあげたような酷い実写ものだってそこそこできていて、
デビューの新人はでていないわけだし。

ストーリーが面白いと、
ストーリーへの意識は消えて、
キャラクターへの集中になってくる。
そうなるのが理想の脚本の在り方だなあ、
なんてことを、
改めて思った。


十年という時間以上が過ぎたけど、
全然色褪せてなくて、
ああ、時を超える名作に関われて幸せだったなあと思う。
当時は必死で、そんなしあわせをかみしめる暇もなかったけれど。


少し前に、風魔ドラマ初見の人がツイートしてくれていて、
そのリアルタイム追っかけの感じがとても興味深かった。
だいたい5話か6話あたりで、
これ名作の予感がするってなって、7話で確信して、
あとはもう「好きなようにして」状態になるさまが、
あのときの2ちゃんのリアクションに近くて、
とても面白かった。

風魔はいいぞ、と沢山呟いてください。
名作が色褪せずに存在するかどうかは、
語り継ぐ人たちで決まるのだ。
(なんせ制作会社がつぶれたので、これ以上の宣伝をする主体がないのである)

来年のこの日まで、また頑張ろ。


十年前の自分に言っても信じないだろうが、
車田御大が、風魔新連載するぜ。
楽しみであり、怖くもある。
posted by おおおかとしひこ at 22:46| Comment(0) | 実写版「風魔の小次郎」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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