調べたいことをリストアップする。
調べているときに「じゃああれはどうなんだ?」
と追加で疑問に思ったこともメモする。
調べれば調べるほど、疑問は出てくるが、
とにかくそれらを全部クリアするまでやること。
とはいえ、
孫疑問くらいになってくると、
そもそも調べようとしたことと随分遠ざかるから、
深みにはまってるかどうかは自覚しながら調べよう。
終わらなくなってしまうからね。
ただ、自分が疑問に思うことはとても大事で、
それは観客もそう疑問に思う可能性が高いからだ。
「空が青いのはなぜか」
を仮に調べたとしよう。
レイリー散乱を理解したとする。
「他にそのような例はある?」
「夕焼けが赤いのは同じ理由?」
などが疑問に思われるだろう。
それも潰しておいた方がいい。
ある人物が空の青さについて述べるとき、
ただの点の知識を披露するよりも、
夕焼けや他のレイリー散乱を前提としたセリフにすれば、
深みのあるほんとうの知識らしくなる。
知識は点ではなく、
ネットワークの形をしている。
文脈によって、
適度に切り取られただけを使う。
その切り取り方が、
「わかってる人の切り取り方」と、
「わかってない人の切り取り方」があるということ。
あなたは前者になるべきで、
後者になるべきではない。
また、前者であれば、
わかってる人とわかってない人を、
描き分けることすら出来るだろう。
こうやって少しずつ物知りになっていけばいい。
作家は大抵雑学王だ。
自分の知っていることを描くよりも、
知らないことを調べて描く方が、
大抵おもしろくなる。
なぜなら、そこで「へえっ」と思ったことは、
誰もが知らない、新しい驚きだからだ。
それをネタというわけだ。
今僕は、
「各宗教においての『人生の目的』は何か」
みたいなことまで調べている。
使えるかどうか分からないけど、
気になってしまったので。
禁忌は比較的出てくるが、じゃあ目的はあるのか、
みたいなことを調べるのはなかなか難しい。
たとえばニューエイジ、元になった神智学では、
「輪廻転生しながら霊的進化をする」が人生の目的だったり、
グノーシス主義では、
「禁欲をすることで、この間違い、汚れた地上から、
完璧なる神の作った天国へゆく」だったりする。
この一点において、
「神が地上を作ったから、地上は完璧である」
と考えるキリスト教から異端審問が始まった歴史があるそうだ。
で、仏教は?キリスト教は?
ユダヤ教やイスラム教はどうなのか?
なんて考えると結構面白い。
ちなみに少林寺拳法では、
「いつでも使えるような己の肉体と精神を整えておく」
が目的で、それは正義の行使であるべきだと考えている。
これらはなるべくその宗教の言葉でなく、
自分の言葉で読み替えていくと、
相当面白いな、ということに気づいたので、
間違いのないように整えたかったりする。
んー、でも今書いてる話には、直接関係ないな…
しかし、底の方まで掘っていくことは、
ストーリーを書く上で、
とても大事なことだ。
自分が初めて知ったことでも、
その知識の世界で生きてきた人が沢山いる。
世の中に出すときは、そうした人に鼻で笑われないだけのことを、
調べておくべきだ。
(わかりやすいのはピアノを弾く芝居とか、
時代劇の所作とか)
約束事が分かれば、
何が約束事を破ったことになるのかわかる。
物語とは、通常運転ではなく、
約束事が破られたことを扱う。
(そして新しい約束事へと移行する)
2019年08月11日
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