前記事の続き。
起承転結は4構成要素を考えるより、
その「間」の流れを考えた方が分かりやすい。
そしてこれは、序破急とほとんど同じという話。
序破急とは、みっつの流れを言ったものだ。
まず最初に流れを設定し、
それを覆し、
最後に落とす。
もともとこれは、
音楽の構成法である。
テーマになる主題を提示して、
その逆の世界観を提示して、
最後にテーマになる主題と、逆の世界を含めた、
なんらかのクライマックスへ昇華する、
ということを言わんとしている。
序が前振り、
破がカウンター、
急が統合だ。
起承転結の「間」と全く同じなわけだ。
つまり、同じ物事を違う面から見たものが、
起承転結と序破急ということだ。
起承転結は、点で見ている。
序破急は、流れで見ている。
それだけのこと。
僕は昔から二つがなぜあるのかわからなかったが、
こうして両者が同じことを言っているだけなのだと、
昨日初めて気づいたわけだ。
ちなみに日本の伝統的な脚本の
「ハコ書き」(起承転結を2ずつに割り、8ブロック書く)は、
1/4が一幕、
1/2が二幕、
1/4が三幕、
というハリウッドの構成法とほとんど同じだ。
大体同じところに収束するんだなあ、
と人間の構造や認識の同一性に感心したりする。
序破急の理想は2:2:1だと僕は考えている。
三幕構成論に当てはめても、
序破急は「流れ」のことを言っている、
ということがなんとなく理解できると思われる。
なぜ3つなのかというと、
僕は人が、「1、2、たくさん」と、
頭の中で3つ程度しか思い浮かべられないから、
と考えている。
流れも勿論細かくは沢山種類があるのだが、
大まかに見れば3つの流れしかない、
のような感覚なのではないだろうか。
順、逆、落ち。
たったこれだけを考えれば、大まかな流れは考えうる。
勿論、
事件の概要とか、どうやって解決するかとか、
テーマはなんだとか、
人物設定の表裏の面白さとか、
小道具や舞台設定の上手な使い方とか、
伏線とか、セリフのうまさとか、
そうした面白さが必要なので、
起承転結序破急だけやってればいいのではない。
しかし、それが出来ていることは、
最低限形になっていることであり、
出来てない話はそもそもそこが出来ていないのだと考えられる。
2019年08月15日
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