2019年09月07日

キャラクターとテーマの関係

テーマとキャラクターが関係ないのなら、
それはただのキャラ設定でしかなく、
ストーリーと関係ないゴミ設定、と断言する。

テーマはキャラと密接に関係する。


キャラクターには大抵矛盾がある。
これは人間と同じだ。

矛盾のない人間はいない。
それが魅力でもあり、問題でもあるわけだ。

ストーリーとは、
これ(のひとつ)を解消するための旅だと捉えることもできる。

ストーリーは、そのキャラの長所を生かす場面も用意するが、
そのキャラの最も弱いところを突いてくるものだ。

そのときにどう変化し、どう昇華するかがストーリーでもある。


ストーリーとは人間の変化を扱う。
つまり、ストーリーを経た後は、
キャラ設定表はすっかり新しいものに書き換わっていなければならない。
ストーリーとは、ある種の生まれ変わりを扱う。
そして、その生まれ変わり方こそが、
テーマである。

主人公はどんな弱点や矛盾を抱えていて、
それをどう別のものへと昇華したのか。
その軌跡そのものがテーマになるべきだ。

愛とか友情がテーマになるならば、
主人公は愛や友情に問題がある設定であるべきだ。
それを真っ当な(あるいは主人公独特の)、
愛や友情に昇華するから、
それがテーマになるのである。


つまり、テーマとキャラクター(特に主人公)は表裏一体のはずである。
テーマにはサブテーマがあり、
そのサブテーマとサブキャラクターの内面が関係することもある。
ていうか、そうなっているのが美しい構造だ。


どういうストーリーか?
という問いは、
そのキャラはどういう矛盾を抱えているのか?
そしてどうそれを解消するのか?
という問いと重なる部分が多い。
そしてそれは、
どういうテーマか?
という問いとほとんど同じである。
posted by おおおかとしひこ at 17:41| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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