2019年09月08日

百の物語論を読むよりこれを読め(「はてしない物語」書評)

物語は、読まれる時を待っている。
僕が中学でも大学生でも監督になっても読まなかった物語が、
僕が読むべき歳になるまで待っていてくれたということか。


感情移入とはなにか。
全能感とビッグマザーについて。
物語によって生まれ変わることについて。
読み終えた物語はどこへ行ってしまうのか。

これらについて知りたければ、
この本を読めばよい。

昔から、箱に入った気位の高い本だと思ってた。
その理由は、読み終えればわかる。

ある程度の資格がある人しか読めない。

あなたが読むべき時に読むまで、
この物語は待っていてくれる。

人類に成し得た、傑作の一冊だ。




もしこの本がいま新作として発表されたら?
ウリがないとか数字が読めないとか言われて、
低調のまま終わるだろう。
真実と商売は関係がないかもしれないし、
あるかもしれない、というだけのことだ。

映画「ネバーエンディングストーリー」と、
ミヒャエルエンデの確執については、
wikiで読んだ。

映画版は原作のビジュアル化遊園地だけで儲けようとした、
ということは理解した。
オチはETと同じだしね。
でもあの当時の最新SFXは、
僕ら少年の夢を見させるのに十分なクオリティで、
それをリアルタイムで観れたことは僕の財産だ。

あの頃そんなビジュアル化だけの映画が沢山あったなあ。
いまもか。


そもそも映画化に向いてない話やんけこれ。
小説の面白さがなんたるかを、死ぬほど楽しめるぞ。

俺も、戦いの続きを始めなければ。


昨日から読み始め、
今日は飯食わずに一気読みした。
ラーメン食いに行ってきます。
posted by おおおかとしひこ at 01:16| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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