2019年09月11日

複数の作品を書くメリット

「俺、毎回こんなのをこう処理してんなあ」
に気づくこと。


これは作風とも言える。
同時に欠点とも言える。

大抵良いものは、個性とか作風とか独特の感覚とか言われて、
良くないものは、欠点とか、またこれかとか、何回やっても、
なんて言われる。

ただでさえ、
創作とは二度と同じことをしないことを尊ぶ。

毎回似たような処理をしているな、
ということに気づいたなら、
改めるかあえて同じにするか選択するべきである。
(そして毎回同じ選択してるな、
などと、さらにメタレベルでも意識することだ)


前も似たようなことをやって失敗していたら、
今度は挽回のチャンスだ。

前も似たようなことをやって成功していたら、
今度も拍手で受け入れられるから、ショートカット出来ている。
待ってました!が待っている。
(あるいは、同じじゃね?の可能性も孕む)


こんなことを考えられるのは、
複数本書くことでしか体験できない。

短編でいいから数をやれ、
というのは、
このような、「似たような処理」の場面に遭う回数が、
組合せ爆発的に多いからだ。

とくに冒頭部、結末部、ターニングポイント付近、
重要な部分への持って行き方、
どんでん返しの仕方、
伏線の張り方、
あることをやりたいときの呼び水、
あるパターンのリアクション、
などに、似たような処理が見られることが分かってくる。

こいつはよくないな、
などと学習が進みやすい。


同じ轍を踏むのは進歩してない。
これは変えるチャンスだと思う人だけが、
次の進歩へ、小さな一歩を踏み出せる。


2本より3本、
3本より10本、
10本より1000本。

組手やセックスと同じ。
自分の処理の仕方を、増やしていくのだ。
初見はびっくりされても、読まれてしまうぜ。
posted by おおおかとしひこ at 13:50| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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