2019年09月29日

ラストシーンだけ100本書く練習

数をやる練習はほんとに大事だ。
自分の中の引き出しの無さを自覚したり、
得意技にすぐ頼ってしまうことを自覚したりすることは、
数をやって初めて気付くことだ。

自分の引き出しを増やそうとか、
発想の根本から勉強し直そうとか、
そういう動機は数をやらないと出てこない。

ということで数練習のひとつ。
ラストシーンだけ100シーン書いてみる。



同じ話の100種類エンディングではなく、
全然違う物語100本の、ラストシーンのつもりで。

名前を考えるのがめんどくさくなるので、
ABCとか、男1女1…
とかで固有名詞は処理。

セリフを粋に決めるもよし、
ストップモーションで終わるもよし、
エモい風景で終わるもよし、
めでたしめでたしとほっこり終わってもよし、
賑やかに終わってもよし、
皮肉を残してもよし、
バッドエンドやビターエンドでもよし。
ナレーションが入らずに終わるのが好きだけど、
ナレーションで終わるのもあるよね。


書き始めると、そんなにパターンがないことに気付く。
それでも自分はどんなエンディングが好きなのかを知るために、
100シーン分書くとよい。

それらの登場人物はどういう関係性なのか、
どんな冒険を経てきたのか、
どんな変化を遂げてきたのか、
そういうことを決めないと、
ラストも書きにくい。

ただハイおしまい、では詰まらないだろうね。


映画はラストで決まる。

そもそも最後まで書いたことのない人は、
ラストシーン童貞だから、
まずここだけ卒業してしまえ。

先にそれを書いてしまうと、
「このラストに至る話なら、最後まで書けるかも」
と勘違いできるぞ。
教科書通りプロットを書いて、
組んでみるのも勉強だ。


ラストシーンで大事なことは、
テーマの定着だ。
しかも「このテーマは○○でした」
と直接いうことほどダサいものはない。

暗示でテーマに落ちるような、
そのようなものがベストだ。

ラストシーンだけでそこまで想像するのは難しいが、
もしこういう話だとしたら、
こういう前振りがあって、
こう落ちるのだ、
などと想像しながら書くのも良い。

ラストシーン自体は高々1分半程度だから、
最大でも2枚(800字)以内に書ける。

分量は大したことないが、
実際書くとしたら難しい。

沢山のジャンル別で書いてみるとバリエーションを稼げるので、
困ったら、書いたことのないジャンルを想像するといいかも知れない。



冒頭は沢山書いたことがある癖に、
ラストはそんな沢山書いたことないでしょ。
だから最後まで書けないのさ。
posted by おおおかとしひこ at 10:06| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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