2019年10月01日

隠し事は物語の蜜

昔ひどいCMの企画を出したことがあって。


「すごい普通のストレートトークなんだけど、
出演者全員ヅラ(カミングアウトせず)」
「すごい普通のストレートトークなんだけど、
出演者全員ゲイ(カミングアウトせず)」

ってやつ。

表面上は誰も気づかないふりをしながら、
見てる全員が、バレやしないかとハラハラする、
という仕掛け。
(しかもそれを語ってもいけないという縛り)

「カップル役なんだけど実は付き合ってる」
「敵対する役なんだけど実は付き合ってる」
系のは見慣れたから、
全然違う「秘密」を持って来ようとしたわけだ。

あるいは犯罪歴アリとかでもいいかもしれない。

2ちゃん全盛より前に企画したやつだけど、
ネットで騒がれる今だと通らんだろうなあ。



秘密は、
バレちゃいけないという「ハラハラ感」、
「自分だけがそれを知っているという優越感」
「今見えている景色が、見えている以上の意味を持つ」
を与えることができる道具だ。

使わない手はない。
posted by おおおかとしひこ at 12:29| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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