2019年10月09日

ストーリー以外の面白さ

が映画にはあって、
それとストーリーの面白さを混同してはならない。
たとえば。


世界観の魅力。
キャラの魅力。性格とか言い方とか、仕草とか。
ビジュアルの魅力。
リズムや音楽の魅力。
言葉使いの魅力。
設定の魅力。
観光的な魅力。こんな世界がほんとにあるんだ的な。

新しく知識が増える面白さ、知らなかったことを知る面白さ。
見えない部分を想像する面白さ。

性的魅力、食事の魅力、酒の魅力。


これらをすべて、「世界の面白さ」という言葉で包括することにしよう。

シナリオを書くとは、
世界の面白さを作ることだろうか?
それはひとつある。
進撃の巨人は設定がまず面白いから、
これを思いついた時点で半分勝ちかもしれない。

でも半分だ。
実際の労力でいうと、
まだ10%出来ていないくらい。

世界の面白さを作る労力に対して、
ストーリーを作る労力は、その9倍あるといっても過言ではない。

じゃあ世界の面白さに対して、
ストーリーの面白さって?

興味あるヒキ、
引き込まれる事件、
展開の面白さ、
焦点への集中と弛緩の面白さ、
意外な方向へのひねりの面白さ、
展開の予測が合っていた面白さ、
サブプロットの面白さ、
サブプロットがメインプロットに融合する面白さ、
主人公の乾きが成長へと昇華するカタルシス、
危険とハラハラと、それを乗り越えていく面白さ、
成功の面白さ、失敗の面白さ、
大きくストーリーが動く、ダイナミックな転換点の面白さ、
主人公と一体になっている面白さ、
他の人物にも感情移入する面白さ、
真の目的は何かという裏を読む面白さ、
そういうことだったのか、と真相を知る面白さ、
色々な起伏の面白さ、
感情が様々に振られる面白さ、
クライマックスの最大緊張と、それを乗り越える面白さ、
テーマに落ちて来る面白さ、

などなどだろうか。


全てが必要かどうかは分からない。
最低何が必要かも分からない。

思いつくだけ書いてみた。

あなたのストーリーはちゃんと面白いか?
世界が面白いことを、おもしろいと勘違いしてやしないか?
ストーリーが面白いだけで、
世界の面白さがスカスカになってないか?
両輪だぞ。
(つくるのは1:9くらい労力が違うが)



観客はこんなことを知らないから、
世界がちょっと面白いだけで「おもしろい」なんて言ったりする。
そのおもしろいと、ほんとうのおもしろいは、
違う。
ほんとうのおもしろいは、世界もストーリーも面白いと思う。

「天気の子」を面白いと言った後輩がいて、
どこが面白いのか聞いてみたら、
音楽のリンクが好みだったそうだ。
PV見てたらええやんけ。
「好み」を「面白い」と、観客は勘違いしがち、
ということも知っておいた方が良い。

好みのものを提供するのが仕事ではない。
それはただの調達係である。
新しい面白さを提供して、みんなが好みになってくれることが、
ほんとうの創作だ。
posted by おおおかとしひこ at 11:19| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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