2019年10月16日

キャラを立てるのは、エピソードで

キャラ設定が面白くても、
結果的にキャラが立っていないことはよくあることだ。
(設定披露の出落ちでおしまいになる)

どうしたらいいのか。
設定の披露をしているだけでは詰まらない。
ストーリーの一部として立てるのだ。


つまり、
行動、決断として、キャラを立てていくということだ。

必殺技を出すだけでは、
ただの設定披露である。
そうではない。
ストーリーの進展にどうしても必要だから、
その技を出し、そのことで劇的に進展するから、
その必殺技が心に残り、
キャラが立つのである。

こと必殺技に限らない。
性格とか、考え方が独特だとしたら、
それをただ披露しても、ただの設定の消化に過ぎず、
そこではストーリーが停止している。
そうではなく、
行動、決断として、キャラを立てていく。

つまり、
実際にその性格や哲学で行動して、
ストーリーが進展すればいい。

成功するか悪化するかはストーリー次第だが、
とにかく現状を大きく動かすのに、
そのことを使っているから、
キャラは立つ。


紹介するのはストーリーではない。
「ストーリーの進め方」が、
キャラの立ち方だ。


行動、ターニングポイント、などの、
進展のポイントにそうしたことが絡むと、
記憶に残る場面になるだろう。



僕が昔から大好きなガンダムの場面に、
「ジムの腹を貫くシャアズゴック」
というのがある。
それはただ必殺技を出しているからいいのではない。
「あの速い、赤いモビルスーツ…シャアが復活した」
というターニングポイントを飾る場面だから、
効くのである。

単なる戦闘シーンの一部にあったとしても、
恐らくは埋もれてまったく記憶に残らないはずだ。
ストーリーとキャラ立ちは、つまり一体なのだ。


ストーリーを進めるときにキャラが立ち、
そのキャラがまたストーリーを進める。
よりそのキャラが立つように。
こうして、ストーリーとキャラクターは、
分離できない両輪になる。
posted by おおおかとしひこ at 13:00| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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